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4月22日はアースデイ(地球の日)。1970年、米国のゲイロード・ネルソン上院議員は、気候的に過ごしやすく、また、大学生が休みでも試験期間中でもなかった4月22日の水曜日をアースデイとし、主に大学生に討論会への参加を呼びかけました。学生運動・市民運動が盛んなこの時代、環境のかかえる問題に対して関心をもちはじめていた人々も多く、全米への呼びかけへとつながっています。インターネットのない時代にもかかわらず、口コミで全米に広がり、1970年の最初のアースデイは延べ2000万人以上が何らかの形で、地球への関心を表現する米国史上最大のユニークで多彩なイベントとなりました。これがきっかけとなり、米国では環境省がつくられ、環境に関する法律も次々と制定されています。日本の銀座で歩行者天国がはじまったのも、アースデイがきっかけだったとか。最初は自動車へのボイコットとしての行動だったそうです。
アースデイが誕生した頃、世界では様々な学者が地球環境に警告を発しはじめます。1973年、世界的なシンクタンクであるローマクラブはコンピュータによるシミュレーションで未来を予測し、『成長の限界』を刊行しました。「世界の人口、工業生産がいまのままの成長を続けるなら、食料不足や環境破壊によって地球の成長は限界を迎えるだろう」と、成長が無限ではないことを予測しています。そして『成長の限界』では、地球温暖化の可能性にも触れていましたが、当時は、まさかそんなことが起こるはずがない、という反応が少なくありませんでした。それから半世紀以上経ったいま、人々は温暖化の予測がどうなったのか、思い知らされています。
その後も環境運動は続き、再び世界が地球環境に向き合うきっかけとなったのが、1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された国連環境開発会議(地球サミット)です。約180ヵ国が参加したこの会議では、サステナブル・ディベロップメント(持続可能な開発)の理念が掲げられ、環境と開発の分野での国際的な取り組みに関する行動計画が採択されました。このサミットから気候変動枠組条約、生物多様性条約が生まれ、世界の環境政策に大きな影響を与えています。また、子どもの代表として会議に参加した12歳のカナダ人女性が、「世界を5分間沈黙させた少女」として話題になりました。各国の首脳が集まるなか、鋭いメッセージを投げかけていますので、一部をご紹介します。
「こんなに大変なことが、ものすごい勢いで起こっているのに、私たち人間ときたら、まるでまだまだ余裕があるようなのんきな顔をしています。まだ子どもの私には、この危機を救うのに何をしたらよいのかはっきりわかりません。でも、あなたたち大人にも知ってほしいのです。あなたたちもよい解決策なんてもっていないっていうことを。オゾン層にあいた穴をどうやってふさぐのか、あなたは知らないでしょう。死んだ川にどうやってサケを呼び戻すのか、あなたは知らないでしょう。絶滅した動物をどうやって生きかえらせるのか、あなたは知らないでしょう。そして、今や砂漠となってしまった場所にどうやって森をよみがえらせるのか、あなたは知らないでしょう。どうやって直すのかわからないものを、壊し続けるのはもうやめて下さい。」
人間は誰しも地球と100%関わっています。環境問題を国連や国といった大きな組織だけに任せるのではなく、個人や企業が自ら行動を起こしていかなければなりません。弊社でも何ができるのかを考え続け、実行して参ります。