コロナ禍でしばらく中止していたアイスランド協会主催のクリスマスパーティが、何年か振りで開催されることになりました。
小生はその協会の理事をお引き受けしている関係上、これまでこの時季に行われたクリスマスパーティは欠席したことがありません。そしていつも会場は芝高輪の高台にあるアイスランド大使館でした。
その大使館が警備上の都合から今回使えず、昨日のパーティは新宿のホテルの宴会場となりました。そのパーティはお約束として、クリスマスプレゼントの交換会がくじ引きで、最後のイベントとしてありますので、100人を超える参加者達はそれぞれにプレゼントを持ち寄ります。
協会の会長は埼玉県の大手企業の社長さんです。その関係か、副会長が元埼玉県知事で、現職の国会議員の先生です。会員の方々は芸能関係、教育関係、サラリーマンや主婦など様々な方がおられます。
11時30分から始まるパーティ会場に、30分以上も前に到着してみると、アイスランドの国旗を背に、パーティの最終準備をしているところでした。やがて準備も整ったところで、三々五々少しずつ会員が集まってきて、定刻にパーティは始まりました。
会長挨拶のあと、駐日大使のビデオメッセージが流れ、その後、二、三の挨拶があったのですが、これが皆さん長目の話が多く、なかなか乾杯に到達しません。空腹感は覚えるものの、本当にそれを越えてお話も面白く、もっと聞きたいと思ったぐらいでした。
特に、ゲストでアイスランドから日本に来ている留学生の女性のお話は、かなり流暢な日本語で、アイスランドの現状を話してくれました。
現在、首都レイキャビックの50Kほど南の火山が大爆発して、約2,000人が避難しているようです。火山性地震はあるのですが、津波の心配はなく、火山の溶岩により氷河が融けて、大洪水になることを心配していました。
その後にスピーチに立ったのは元(日本の)アイスランド大使の方でした。ご自身が大使で赴任していたときに、なんとか親善の為、桜並木をつくろうと奔走したのですが、10本しか規制の為植林できなかったが、それが全て今でも毎年花を咲かすとお話されていました。
また、北大西洋に浮かぶ島国で「火と氷の国」と呼ばれるように火山と氷河が特徴だともスピーチされていました。面積は北海道と四国を合わせたぐらいで、人口は約35万人、首都レイキャビックに殆どが住んでいるそうです。
アイスランドの所得税は38%で、消費税は34%と高税率ながら、国民は平和そうで、にこやかに暮らしていると仰っていました。
きっと日本の政治とは大違いで、大統領制で議員数も少なく、裏金づくりのパーティ券などないのでしょう。話変わって岸田政権にとりましては、波乱含みの一週間が始まったようです。
本日も小生のブログにアクセス頂きましてありがとうございます。
アイスランドは再エネ100%の発電で、うち70%が水力(氷河からの)、30%が地熱発電によるものです。しかし、現在のような再エネ、地熱大国に一朝一夕になれたわけではありません。一昔前まで石油に依存してきたのですが、1970年代のオイルショックで大打撃を受け、それを機に官民一体となって取り組んだ結果なのです。
火山国日本も地熱大国ですし、水もかなりあります。アイスランドのそれを大いに参考にすべきだと思います。
アイスランドは日本の地下プレートと異なり、「北アメリカプレート」と「ユーラシアプレート」の境界に位置しています。それはお互いに離れていく状態にあり、日本のように太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北米プレートの4枚が相接し、押合い潜り込んで、日本海溝、相模トラフ、南海トラフをつくっています。
また、太平洋プレートとフィリピン海プレートは毎年数cmの速度で西に動き、日本列島の下に潜り込んでいます。海溝、トラフに列島への潜り込みの歪で起きるストレスが、一気に解放された時、大地震がやってきます。
アイスランドと同じような火山国であり、氷と言うより水資源にはけっこう富んだ日本ですが状況は少し違うようです。
だから津波より、氷河の融けた洪水が心配なのですね。
日本は最近UAEのドバイで開催中のCOP28で、環境NGOから不名誉な「化石賞」を受賞しました。気候変動対策に足を引っ張った国に与えられる賞のことで、火力発電などで気候変動への取り組みが「後退している」ことを表わしている賞です。
受賞することは、たいへん不名誉なことです。
そういえば若者達が、新宿駅前で温暖化対策は「やっているふり」をしているだけだと政府にアピールしていました。
アイスランドを見習いたいですね。
パーティから帰って、クリスマスには不似合いな夜食