2024.10.15社員ブログ

バイオプラスチック・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 昨日はスポーツの日。1964年10月10日に東京オリンピック開会式がおこなわれ、これにちなんで、10月10日は体育の日となりました。2000年からは10月の第2月曜日へ移動し、2020年、名称がスポーツの日に変更され、現在に至っています。

 オリンピックといいますと、パリオリンピック・パラリンピック閉会からしばらく時間が経過してしまいましたが、日本選手の試合用ユニフォームの一部に、廃棄された食用油などの再生可能原料でつくられたプラスチック素材が使われていました。みた目や触り心地は通常のスポーツウエアと変わりませんが、その原料は、フィンランドの再生可能原料の大手であるネステが、使用済み食用油などからつくったバイオマスナフサです。バイオ由来原料を活用することで、ナフサ(粗製ガソリン)からつくる従来のポリエステルよりも、二酸化炭素排出量を85%以上削減できます。

 日本でもバイオプラスチックは活用されつつありますが、価格の高さが課題です。バイオナフサを使ったプラスチックの価格は、石油由来のプラスチックの数倍とされています。ネステはフィンランドとオランダ、シンガポールに再生可能製品のプラントをもち、生産能力を高めていく方針です。日本国内では、まだ生産実績はありませんが、ENEOSホールディングスが三菱商事と組み、和歌山県での生産を検討しています。関連メーカーが連携して、業界全体で供給力を高められるかどうかも、今後のバイオプラスチックの普及状況を左右しそうです。

 こうしたなか、日本政府は環境配慮型の素材を普及させるための対応をすすめています。環境省や経済産業省は2021年1月に、今後の方向性を示す「バイオプラスチック導入ロードマップ」を策定しました。2022年4月には、プラスチック資源循環促進法も施行されています。2020年7月に施行されたレジ袋有料化をきっかけに、バイオ由来のポリエチレンの需要は急増しました。大手飲料メーカーも、飲料用ボトルにバイオ由来のポリエチレンテレフタレート(PET)を活用しています。政府は2030年までに、バイオプラスチックを年間約200万トン導入する目標を掲げており、国内のプラスチック製品消費量は2022年が約910万トンですから、その2割強をバイオプラスチックにしたいようです。とはいえ、国内でのバイオプラスチックの出荷量は2021年が8万8500トンで、前年比で20%以上増えたものの、政府の200万トン目標に照らし合わせると、ごく一部にとどまっています。世界的にみても、現在、年間4億トン以上のプラスチックが生産されていますが、バイオプラスチックは全体の約0.5%に過ぎません。2028年には743万トンまで拡大するという統計調査もありますが、それでも全体に占める割合は数%程度です。

 近年、環境問題への関心の高まりから、消費者は環境負荷が少ない商品・サービスを選ぶことで、環境保護活動に携われていると感じています。弊社でも、そのような商品・サービスの提供を継続できるよう、検討を重ねて参ります。

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