2023.10.16社員ブログ

フードロス・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 毎年10月16日は世界食料デー。1945年10月16日の国際連合食糧農業機関設立を記念し、1981年に制定されました。国連が定めた、世界の食料問題を考える日です。世界のひとりひとりが協力し合い、最も重要な基本的人権ともいえる食料への権利を現実のものとし、世界に広がる飢餓、栄養不良、極度の貧困の解決を目的としています。毎年、世界食料デーの前後には、食料問題に関する国際的な政策を話し合う世界食料安全保障委員会が開催されるほか、世界各地でイベントが実施されています。日本では2008年から10月を世界食料デー月間としました。飢餓や食料問題の解決に向けて活動しているNGOやNPO、国連機関が情報発信やイベントを全国各地でおこなっています。

 さて、世界の穀物生産量は年間28億トン以上となっており、在庫もあるので、世界中の人々が十分に食べられるだけの食料は確保されているはずです。にもかかわらず、世界では7億数千万人、11人にひとが慢性的な栄養不足といわれています。長期的にみると、2005年から徐々に減少していましたが、2016年からは増加傾向に転じ、コロナ禍によって更に増えているところです。人数ではアジアが最多で4億3100万人、人口に占める割合ではアフリカが20.5%と深刻な状況になっています。

 食料が足りなくなっている要因は様々ありますが、そのひとつがフードロスです。世界では毎年、食用に生産されている食料の3分の1にあたる13億トンが捨てられています。先進国では食べ残しや賞味期限切れなど、消費段階で捨てられる食べものが少なくありません。一方、開発途上国では、農作物が大量に収穫できても、適切に保管できない、加工するための技術が十分にない、適切に運ぶための手段やガソリンを買うお金がないといった理由で、必要としている人々に届く前に無駄になっています。

 フードロスは地球環境にも悪影響を与えおり、国際連合食糧農業機関の報告書によると、世界の温室効果ガス排出量の8~10%はフードロスによってもたらされているそうです。また、食料を生産するには水や土地などの資源が必要なため、食べものを捨てるということは地球上の限られた資源も無駄にすることになります。捨てられてしまう食料を生産するために世界の農地の30%近くが使われているという報告もあります。

 まだ食べられる食べものをたくさん捨てている日本でも、ひとり親世帯や高齢者など約2000万人の人々が貧困ライン以下(全人口の中央値の半分に満たない所得)で生活しており、生きるために最低限必要な食べることさえも十分ではない人々がいることは、世界も日本も同じです。国際社会は、持続可能な開発目標(SDGs)のなかで2030年までに飢餓をゼロにすることを掲げています。食べる幸せを皆が分かち合える世界にするための手段のひとつとして、日本では近年、食品企業や農家から生産・流通・消費の過程で発生する未利用食品の寄付を受け、それを必要としている人々に無償で提供するフードバンクの存在が注目されています。フードロスの削減に直結するほか、生活困窮者への支援などの観点からも意義のある取り組みです。フードバンクからの食品受取先で最も多いのは子ども食堂となっています。

 弊社でもフードロスには関心を抱いており、取引先などの協力も得ながら、何かお役に立てればと思っております。将来、皆様に活動内容をお知らせできる場面がやってくるかもしれません。

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