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秋のお彼岸も今日が最終日。皆様はお墓参りに出かけられたでしょうか。中日である秋分の日(春分の日も)は、昼と夜の長さがほぼ同じになります。まったく同じにならないのは、日の出も日の入りも、太陽の上辺が地平線と一致する瞬間として定義されており、日の出から太陽の中心が東の地平線に達するまでと、中心が西の地平線に達してから日の入りまで、昼の時間が長くなるからです。また、地球には大気があるため、光の屈折の影響で昼の時間は更に長くなります。暑さ寒さも彼岸まで。しばらくは過ごしやすい日が続くことでしょう。
太陽も地球も包含してしまう巨大な空間といえば宇宙ですが、現在、その関連ビジネスが急拡大しています。スタートアップ企業などの参入により、官主導ではなく、民主導で開発が進行中です。米国ではイーロン・マスク氏やジェフ・ベゾス氏といったビリオネア(億万長者)がロケットなどで価格破壊を仕掛け、業界を変革しています。一般企業も加わって宇宙関連株式の裾野は国内外で大きく広がっており、投資テーマとしても注目が集まっているところです。
米国のモルガン・スタンレーの予測によりますと、宇宙産業の世界市場は2040年に1兆ドルを超え、現在の3倍に増える見通しとなっています。国内では内閣府が2017年に宇宙産業ビジョン2030を策定しました。市場規模(約1.2兆円)を2030年代の早期に2.4兆円まで倍増させることを目指しています。
従来の宇宙産業は主にロケット製造など宇宙機器産業と、衛星データ提供など宇宙利用産業に分かれており、これは官主導による大型の国家プロジェクトとしておこなわれ、三菱重工業のロケット、日本電気の人工衛星など限られた大手製造業者の市場でした。スカパーJSATホールディングスの衛星放送などユーザー産業としての宇宙利用はあったものの、民需の裾野は限られていたのが実状です。
それが2000年代以降は宇宙ビジネスを手がけるスタートアップ企業が相次いで台頭し、世界的に民間主導の宇宙開発が加速しています。再使用型ロケットの登場、また、人工衛星も小型化がすすみ、大量搭載・打ち上げが可能になりました。宇宙利用のコストが低下していることも後押しとなり、官需に加え、民需を通じた宇宙利用の拡大が期待できるようになってきています。
消費者向けの宇宙利用も加速しており、例えば、ソニーグループが手がけているのは宇宙エンターテインメントです。同社のカメラ機器を搭載した超小型人工衛星を打ち上げ、地上から遠隔操作することで、宇宙飛行士の視点を地上から疑似体験することが可能になります。年内にも人工衛星を打ち上げ、来年のサービス提供を目指しており、1~2万円程度で利用できるサービスを検討しています。限られた人にしか手の届かなかった宇宙という存在が、近い将来、身近なものになり得るかもしれません。
さて、1986年11月27日に設立された弊社は、今月で第36期を終え、来月から第37期に入ります。50年、100年と事業を継続できれば、そのうち、宇宙に建設された物件から生み出される家賃収入を分配原資にした、新たなi-Bondを販売できるようになるかもしれません。