本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。
来週の27日ですが、弊社が1986年11月27日に設立されてから38年になります。堅実経営を貫き、バブル景気崩壊やリーマンショックを乗り越え、2018年9月13日には東京証券取引所への株式上場を果たしました。これからも居住用不動産の所有・管理、証券化を中核とし、事業の発展に努めて参ります。また、弊社の大株主である公益財団法人マリオン財団は、児童養護施設や乳児院に対する助成事業に、精力的に取り組んでいるところです。子どもたちが安心、安全に生活できる環境づくりへのお手伝いを、今後もすすめて参ります。
今年6月、オーストラリアに本拠地をおく経済平和研究所は、2024年版世界平和指数報告書を公表しました。163の国と地域について、社会の安全と安心、継続する国内・国際紛争、軍事化という3領域に関する平和の状態を測定し、順位づけをしています。報告書が初めて公表された2008年以来、16年間続けて、世界で最も平和な国とされているのがアイスランドです。今年はそれに、アイルランド、オーストリア、ニュージーランドが続きました。この4カ国はすべて、初めて世界平和指数が公表された2008年も、最も平和な10カ国にランクインしていました。なお、日本の今年の順位は17位です。
順位が下位の国をみると、イエメンが最も平和でない国とされ、以下、スーダン、南スーダン(2011年にスーダンから独立)、アフガニスタン、ウクライナが続いています。イエメンが最下位になったのは今年が初めてです。
報告書によると、現在、第二次世界大戦後で最多となる56の紛争が進行しています。平和協定によって終結した紛争は、1970年代の23%から、2010年代には4%に減少しました。2008年に初めて報告書が公表されてからの16年間は、軍事化の指標は改善傾向にあるものの、今年は悪化しています。日本も軍事化の指標が悪化しており、総合順位を昨年の9位から17位まで落としました。平和の状態が悪化した国は97カ国で、過去最多を記録するなど、世界的な悪化が明らかになっています。
さて、紛争や軍事化以外にも、地球温暖化、貧困、不健康といった様々な問題が、現代だけではなく、未来に生きる人々にも悪影響をもたらすことが懸念されているところです。そうした懸念を払拭しようと、2015年、英国のウェールズで、未来世代ウェルビーイング法が制定されました。社会・経済・環境・文化において、人々が幸福に生きるために持続可能な発展を促進するため、政府、地方自治体、医療関連施設などの地元公的機関に対し、繁栄、レジリエンス(困難をしなやかに乗り越えて回復する力)、健康、平等、コミュニティの結束、文化の活性化とウェールズ語の繁栄、国際的な責任という7個の幸福のゴールを設定しています。
ウェールズは英国政府とは別に独自の政府と議会をもち、法律を制定する権限を握っています。この法律では、各公的機関は幸福のゴールに向けて取り組むうえで、持続可能な発展原則に従わなくてはなりません。人々はこの原則に基づいて、未来世代のみならず、現在世代のニーズも満たしていく必要があります。
未来に生きる人々に影響を及ぼすことを考えての意思決定。未来世代ウェルビーイング法は、未来の人々の幸福に対し、現在に生きる人々に責任と義務があることを再認識させてくれます。弊社、そしてマリオン財団も、未来の人々の幸福を意識しながら、事業をすすめて参ります。