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間もなく節分(今年は2月2日)です。もともとは季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していますが、立春の前日が特に重要視されるようになりました。節分には豆をまきますが、近年は恵方巻きも浸透しています。恵方(今年は西南西)を向き、黙って一本食べ切ることができれば、幸福がやってきます。
その恵方巻ですが、2016年には売れ残りが大きな話題となり、2019年、農林水産省が需要に見合った販売や予約を業界団体に通知したこともあって、恵方巻きの食品ロス問題が広く知られるようになりました。現在でも、売れ残った大量の恵方巻きが廃棄され、経済的損失はもとより、焼却処理に伴う温室効果ガスの発生が環境に与える影響も見逃せません。
昨年6月、公益財団法人旭硝子財団は、全国各地10~60代の男女1092名 (Z世代:18~24歳522名、大人世代:25~69歳570名)に対し、環境問題への危機意識および行動について把握するため、今年で5回目となる「生活者の環境危機意識調査」を実施しました。この調査は、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の蟹江憲史(かにえのりちか)教授監修のもと、インターネットにておこなわれています。主な調査結果は以下の通りです。
・国内の環境問題で危機的だと思う項目1位は5年連続で「気候変動」、線状降水帯の発生、長期化する猛暑、食糧難を懸念。2位「人口」、3位「社会、経済と環境、政策、施策」。
・「気候変動」と並び大きな課題となっている「生物多様性の損失」について、全国平均で47.7%が「身の回りで感じる」。大人世代の方がZ世代より関心がやや高い。
・環境危機時計(環境危機意識を0:01~12:00の範囲に例えたもの)は、「6時59分」と「かなり不安」を感じている。世代別ではZ世代「6時43分」、大人世代「7時13分」と、大人世代の方が危機意識は高い。日本の有識者の回答「9時37分」の「極めて不安」とは2時間強の差はあるが、いずれも危機意識は高い。
・「地球沸騰化の時代」に対し、個人で何かしらの行動を起こしている人は全国平均で74.5%。取り組んでいる行動1位「エコな交通手段を利用」、2位「地元産や季節性ある食物を選択」、3位「家電や衣類などをリサイクル」など普段の生活でできるアクションが多い傾向に。「再エネへ切り替え」、「環境団体へ寄付」などより、積極的に行動している人は22.5%。
・2023年時点の感覚的なSDGs達成度は全国平均24.7%。Z世代30.5%で、大人世代23.8%よりやや高い。
・2030年に達成度が高いと思うSDGsの目標は、1位「飢餓をゼロに」、2位「安全な水とトイレを世界中に」、3位「貧困をなくそう」。達成度が低いと思う目標は、1位「貧困をなくそう」、2位「ジェンダー平等を実現しよう」、3位「働きがいも経済成長も」。Z世代の1位は昨年に引き続いて「ジェンダー平等を実現しよう」で、ジェンダー平等の達成には悲観的な傾向に。
年々厳しさが増す酷暑。今年の夏も地球沸騰化を感じさせるものになるでしょう。かつては遠い出来事だと思われていた気候変動の影響は身近なものになってしまいました。今回の調査では、気候変動の影響、とりわけ線状降水帯の発生や長期化する猛暑、食糧難が何よりも懸念され、それに対し、4人に3人程度が何らかの行動を起こしはじめています。弊社も企業として、これからも気候変動などの環境問題に対し、できることは限られていますが、対応を続けて参ります。