2024.08.26社員ブログ

今年最大のイベント・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 早いもので、8月も残りわずかとなりました。学生の皆様は宿題に追われているところかもしれません。まだ暑い日が続いておりますので、20歳以上の方でしたら、ご自宅で缶ビールを飲みながら勉強しているという方もいらっしゃるでしょう。ちょうど66年前(1958年8月26日)になりますが、朝日麦酒(現アサヒビール)から、日本初の缶ビール「アサヒゴールド」(350ml、75円)が発売されています。缶切りで三角形の穴を2つ開けて飲むものでしたが、1964年に上蓋の素材がアルミに変更されるまでは全面スチール素材であったため、硬くて開けにくかったそうです。

 USスチールが日本製鉄の傘下に入ることが予定されている米国では、今年最大のイベントともいえる、11月5日の大統領選が迫っています。現時点で想定されるトランプ前大統領、ハリス副大統領の政策と市場への影響ですが、まずトランプ氏の政策で注目されるのは関税でしょう。中国からの輸入品に60%超、その他の国・地域からの輸入品に10%の関税を課すとしています。前政権時代には中国からの輸入品に最大25%の追加関税を実施しました。関税は輸入物価の上昇を通じてインフレを加速させ、最終的に米国経済の7割を占める個人消費に悪影響を及ぼします。程度の差はありますが、ハリス氏が当選しても自由貿易には戻らないのではないでしょうか。現在でもトランプ前政権の対中関税政策は続いており、5月には中国からの輸入品180億ドル分の関税を引き上げると公表しました。

 移民政策も大きな論点になります。不法入国者を含め、過去数年で急増し、移民受け入れに寛容なニューヨークでさえ、治安悪化で不満が高まっているのが実状です。トランプ氏はここでも強硬策を主張しています。不法移民の取り締まりを強化し、数百万人単位で送り返す、米国史上最大規模の強制送還作戦を打ち出しています。もっとも、ハリス氏になっても移民流入は徐々に抑制されそうです。社会問題化しており、積極的な受け入れはしづらいでしょう。

 トランプ前政権で導入された大規模な減税は来年に期限を迎えます。バイデン大統領は一部を延長しつつ、富裕層中心に増税する方針を示し、ハリス氏もその方針を引き継ぎました。対するトランプ氏は、減税の恒久化と更なる法人税率などの引き下げを掲げています。

 厳しいAI規制への警戒もあります。バイデン政権になってから民主党は共和党の2倍程度のAI関連法案を提出しており、これは個人情報保護が主な目的ではあるものの、過剰な規制はイノベーションを阻害してしまうかもしれません。

 環境政策に関しては両氏の違いが大きく、ハリス氏は電気自動車や再生可能エネルギーを推進する一方、トランプ氏になれば化石燃料採掘の推進や環境規制緩和が想定されます。ただ、トランプ氏は電気自動車に税優遇を与えるインフレ抑制法の撤廃や停止を打ち出していますが、共和党地盤の州でもインフレ抑制法の恩恵を受けているところは多く、全面撤回は想定しにくいでしょう。

 今年は米国以外でも重要な選挙が相次ぐ選挙イヤーです。世界で多くの火種がくすぶり、先行きは見通しにくいのですが、日本の不動産業界への影響も見極めながら、日々の事業活動に励んで参ります。

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