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6月12日は児童労働反対世界デーです。2002年、ILO(国際労働機関)は児童労働の撤廃に向けた取り組みの必要性を訴えるため、6月12日を児童労働反対世界デーと定めました。世界の子どもの1割(1.6億人)が、義務教育を妨げる労働や危険で有害な労働に従事しているといわれています。国際社会は2025年までの児童労働の撤廃を掲げており、最悪な形態の児童労働の禁止及び撲滅はSDGsの達成すべき目標です。これらの実現に向け、アクションを加速すべき年として、2021年を児童労働撤廃国際年と定めました。日本においても、2020年10月、ビジネスと人権にかかる行動計画が採択され、世界の児童労働の撤廃に向けた更なる取り組みの必要性が示されています。すべての子どもたちが子どもらしい時間を過ごせるよう、大人は現実を知り、何ができるのか、考えていかなければなりません。
今年2月、週4日労働制を推進するNPOの4デイ・ウィーク・グローバルは、労働時間の短縮と生産性重視の働き方にメリットありとする、給料据え置きで週4日労働のパイロット事業の結果を公表しました。この事業は昨年6月から半年間、英国で61企業・団体とその従業員約2900人が参加して実施されたもので、同様の事業としては史上最大の規模となっています。今回の結果によると、週4日労働の経験に対する企業の総合評価は10点満点中8.3点と高く、ビジネスの生産性と業績への影響についてもそれぞれ7.5点との高評価でした。売上も前年同期と比べて35%増加しています。労働時間短縮のメリットが最も広範囲でみられたのは、従業員の幸福の分野です。従業員の39%が「ストレスが減った」、71%が「燃え尽き感のレベルが下がった」と回答し、不安、疲労、睡眠障害の度合いでも減少がみられ、心身両方の健康が改善していました。61の参加企業・団体のうち、56社が今後も週4日制を継続または継続予定で、そのうち18社は、週4日制へ完全移行すると回答しています。継続しないと回答したのは5社のみでした。4デイ・ウィーク・グローバルの共同創立者兼最高業務責任者シャーロット・ロックハート氏は、今回の結果について、大成功と評価し、米国やアイルランドの先行事業の結果とも概ね一致しており、週4日労働の論拠が更に強固になったと述べています。
日本の長時間労働の是正については、2018年7月公布の、働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律に基づいて労働基準法が改正され、時間外労働の上限規制が罰則つきで法律に規定されました。具体的には、事業場で使用者と労働者代表が労使協 定を結ぶ場合、法定労働時間を超えて労働者におこなわせることが可能な時間外労働の限度を原則として月45時間かつ年360時間とし、臨時的な特別の事情(通常予見することのできない業務量の大幅な増加など)がなければ、これを超えることはできないこととしています。
厚生労働省では、厚生労働大臣を本部長とする長時間労働削減推進本部を設置して省をあげて長時間労働対策に取り組むこととし、長時間労働削減の徹底に向けた重点監督の実施などをすすめているところです。各種情報から、時間外・休日労働時間数が1カ月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死などにかかる労災請求がおこなわれた事業場に対して監督指導を実施しており、毎年11月には過重労働解消キャンペーンもおこなっています。弊社でも快適な職場環境の整備に努め、社会から必要とされる商品・サービスの提供を継続して参ります。