2023.06.26社長ブログ

夏至

その日は、いつもよりちょっと集中して、時間の経過など気にしないで仕事をしていました。区切りがついたので、デスクの上をまとめ、時間を見れば7時はとうに回っています。帰りましょうかと外に出れば、サインボードの灯りはきわだち始めてはいるものの、黄昏刻には少し早いようです。
「やけに明るいなあ」と思った瞬間、「もしや今日あたりは……」と思ってスマホで見れば6月21日(水)は、やはり「夏至」でした。

この日が日本では1年のうちで最も昼の時間が長いピークを迎えるのですね。
もう今日26日はピークを過ぎ、既に徐々に冬至に向かって短くなっているはずですが、実感で判る程ではありません。
でも、昨日のように晴れますと、梅雨時であっても昼時の太陽は真上からきらきらと強烈な光を降り注ぎます。きっと気温は30℃を越え、湿度もかなり上がっていたのではないでしょうか。
ビルの日陰から日陰づたいに歩いていても、広い通りを横断する時はそうはいかず、強い日射しは額を焦がします。

御苑前の待ち合わせ場所に向かう途中、花園公園に差しかかると、やたらカラスの大きな野太い鳴き声がします。するとそれぞれ音程やリズムの異なる鳴き声で何羽ものカラスが呼応するのです。
声のする方を見上げても、カラスの姿は見えず、ただ木漏れ日の日光が、キラキラするだけです。お昼ごはんの合図でしょうか。
ふと目を落とすと、この公園は、古典落語の名作をいくつも創作した、三遊亭圓朝の旧居跡だったのです。人物の性格や風景描写がすばらしい「芝浜」という落語は、落ち(締めくくりのしゃれ)が「また夢になるといけねえ!!」で終わるのですが、数ある落語の中でも一番秀逸だと、小生は思っています。

帰り道、靖国通りの交差点角には、プラカードを携えた人が中古マンションの販売案内をしています。
先週も確か同じ場所で同じ格好をしていました。このマンションは、今迄人気マンションで、売り物件が出てもこんなことはなかったのに……

本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、ありがとうございます。

日経平均株価は5月の末頃から、バブル後の最高値を更新し続けてきました。
この一ヶ月近くはバブル期を経験している小生ですら、なぜと思わせる程の勢いです。
1989年の大納会につけた3万8915円がピークで、それをこの勢いでいけば更新するのではないかと、つい最近までおっしゃる人もいました。しかし先週末、日経平均は一時600円超安と勢いを急に失いつつあります。

あの1989年の年末にピークをつけた株価ですら、それ以前3年もかけて、株価を2倍以上にしてピークに到達し、ピークから約3年かけて、株価が半分以下になったのです。当時不動産価格は、それ以上に過激な動きをしていました。
今回の株価の勢いは、それに比してもスピードが速すぎます。理由は日銀の金融緩和、円安効果とかバフェット効果等々、色々と言われています。
でも小生は、デフレ経済脱却に対応して2013年から行われた、金融緩和政策による余剰資金+コロナ禍対策資金が原因だと思っています。

それが、世界で唯一、マイナス金利政策をとり、本来、日銀がコントロールできないはずの長期金利までYCCで誘導して、資金ジャブジャブの市場経済となってしまいました。
そこに、円がドルに対してもユーロに対しても、急激に安くなってきた為に、日本の資産がバーゲンセールとなり、外資も参入してきたのです。ですからピークへのスピードが速まり、ピークを過ぎれば日暮れもすぐにやってくるのではないかと心配しています。

10年に及ぶ金融緩和政策の限界とその歪みが、あちこちに露呈し始めているのではないでしょうか。その一つがマンション販売のプラカードであり、やがて、債権市場や株式市場の急落を招く結果となり、夏至(ピーク)に至れば、すぐに昼の時間が短くなって、暗く(不景気)なるのも速いのではないかと心配しています。
小生の好きな落語「芝浜」の「落ち」ではありませんが、この資産バブル「また夢になるといけねえ!!」ですね。

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