2022.11.21社員ブログ

孤独死・・・・

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 早いもので、11月も下旬に入りました。毎月20日頃、総務省統計局から、その月の月初時点の総人口概算値などが公表されています。2016年には65歳以上人口の割合が3割を超えました。高齢者の割合は増加傾向にあり、高齢化がすすんでいることはいうまでもありません。

ひとり暮らしのお年寄りが人知れず亡くなっていた、そういったお話をよく耳にします。高齢化がすすむなか、孤独死を他人事ではないと感じている人も少なくないでしょう。地域は限定されますが、東京都監察医務院が公表している「東京都23区における孤独死(自宅住居で亡くなった単身世帯者)統計」を少しご紹介します。

東京都の福祉保健局に属する東京都監察医務院は、東京都23区内で発生したすべての不自然死について、死因を明らかにする仕事をおこなっている組織です。よって、自宅住居で亡くなった単身者数は、概ね孤独死をした人と考えることができます。2003年には1441人だった孤独死をした人の数が、2020年には4207人と3倍近くまで増えました。性別では、男性の方が孤独死をする人が多くなっています。

孤独死の背景のひとつとして、社会からの孤立を挙げることができます。古いデータになりますが、OECDの「SOCIETY at a Glance」(2003年版)によりますと、日本はOECD20カ国のなかで、「友人や同僚、その他の社会的グループと時間を過ごすことがほとんどない、まったくない」と回答する人が最も多く、15.3%でした。国際的にも、日本は他者との交流が少ない社会であることがわかります。

孤立・孤独の問題が生じる理由には、核家族や一人暮らしの増加、地域社会のあり方の変化、SNS上でのコミュニケーションの増加により、煩わしさは少ないものの、いざというときに頼りにできる人間関係が減っていることなどがあるのでしょう。政府も昨年から孤独・孤立対策担当大臣を任命し、この問題について、取り組みをすすめています。誰もが孤独を感じることなく暮らしていける社会になることを願うばかりです。

2016年6月、どのような状況にある人も安心して暮らしていける社会の実現を目指すため、ニッポン一億総活躍プランが閣議決定されました。子ども、高齢者、障害者などすべての人々が地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことができる地域共生社会を実現するという理念を掲げています。支え手側と受け手側に分かれるのではなく、地域のあらゆる住民が役割をもち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティを育成し、福祉など地域の公的サービスと協働して助け合いながら暮らすことができる仕組みを構築しようとしているところです。弊社でも例えば、高齢者が地域交流のなかで役割をもち、自分らしく自由に暮らせるような高齢者住宅の提供に関与し、孤独死の防止に少しでもお役に立てればと思っています。

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