帰宅しようと会社の通用口を出れば、やけに明るい月に先ず気づきます。
外の風はいくらか、ひんやりとして頬を撫でていきます。
週末と言うこともあってか、気分の良い秋の宵です。
帰宅後のTVウェザーニュースによれば、11月初旬には関東以西で再び連日の夏日で、季節外れの暖かさになることを伝えた後、今夜(27日)は十五夜から約1ヶ月後の十三夜の月で、お供えする物から「栗名月」や「豆名月」とも呼ばれる、名月とも言っていました。なるほど、白く明るい月光は綺麗なものでした。
さらに29日の日曜には「部分月食」もあるとのことでしたが、起床して窓を開けると雨の降った痕跡があり、きっと月食は観られなかったのかもしれません。先週末は月にまつわるイベントが重なっていたのですね。
そう言えば25日(水)の夜も、会社を出たころは夜空に月を眺めて帰宅したのですが、ニュースで活発な雷雲南下中とテロップが出たそばから、雷鳴が遠くに聞こえだし、だんだんとそれが近くになり、その音がピシィ、ズドーンとなるとカーテン越しにも、窓が一瞬明るくなり、一気に大雨が降り出すのが部屋の中でも感じます。
窓を開ければ乾いたテラスを濡らした、雨の匂いと同時に大粒の雨が吹き込みます。スマホで稲妻を撮ろうと思っても、難しいですね。
雷鳴はその後もしばらく鳴って、気温も急降下してきました。
ここのところの気象変化は寒気・暖気が入り乱れ、どうなるのか判断が難しいところです。でもやがて寒気が勝って冬になるのは、自然という季節循環で繰り返しごとですね。
季節の循環同様に、経済も時々の要因により、そのサイクルに長短はあるものの、大きなトレンドの経済循環はあるようです。
国土交通省が9月に公表した今年の基準地価を見ると、バブル期のピーク1990年(株価は前年の1989年の大納会がピーク)を上回って、地価は上昇しています。都市圏はもとより地方にも広がっていると、28日の日経新聞は伝えています。
2013年の金融緩和時と比較して、札幌は2.3倍、名古屋は2.1倍、福岡は2.2倍と高騰し、東京はそれほどでもありませんでしたが、新宿区でも56.6%の上昇となっています。
環境整備で住みやすさを実現した自治体はさらに上回って、沖縄県の八重瀬町などはバブル期の4.7倍と驚く程の高騰ぶりです。
この現象も金融緩和による、資金の行き場所探しの姿であって、33年前と同じような状況の繰り返しにも思えます。
本日も小生のブログにアクセス頂きましてありがとうございます。
さて、今度は日本のバブル絶頂期から崩壊期への、移行期の3年前(1987年)の10月19日、米国で起きた暗黒の月曜日「ブラックマンデー」の株価のお話です。
この日、米ダウ工業株30種平均がたった1日で23%下落したのです。当時の市場状況が、今日のそれと似ていると言われています。
当時、主要国は共に利上げを進める中で、各国政府間で不協和音が生じたこと、また中東問題で、米国がイランの海上油田を攻撃したことが、直接株価急落に繋がりました。ブラックマンデーの前日まで株高、金利高が奇妙に共存していたのです。また当時、米国の国債も10%超の利回りでした。
そこへドル安是正に動く米国とマルク安によるインフレを避けたいドイツ間で不協和音が起きました。ドイツが政策金利を高目に誘導したのです。そこにイラン・イラク戦争下にあった中東で、タンカー攻撃に悩むクエートの要請で、米国がイラン施設を攻撃したのです。
これを今に喩えるなら、米国の国債利回りは16年振りの高さで5%超え、株価は高止まりしています。米国と欧州は金融政策に不協和音ではないのですが、緩和政策を続ける日本が、不協和音の発生源になっている可能性があります。
そこへ中東でイスラエルとハマスの紛争となり、イランの関与となれば大きな懸念材料です。ここで景気後退の兆候が出れば、株価はもとより、1年遅れぐらいで、不動産にも大打撃となることでしょう。
また、今から50年前の1973年当時の、第四次中東戦争における第1次石油ショックの時にも、「世界同時インフレ」は起きていて、現下の状況と酷似していると言われています。
実は当時の世界同時インフレの元凶は、石油ショックばかりでなく、米英から始まった「賃金コストインフレ」が世界中へ広がったものだと1975年の日銀調査月報では分析されています。
なんだかインフレの構図もどこか似ていますね。
どちらにしても、一定の周期の経済循環はありそうですね。
シートベルトは、締めておいた方が良いかもしれませんね。
本日のボンドランチ
出前館の天ぷら弁当、一定の周期で食べたくなるのです。