いよいよ11月ともなれば、風物詩の中で、外せないのが、毎年恒例となっている浅草の酉の市です。商家であった我が家は、子供の頃から酉の市には家族そろって出かけて、お詣りの後、“かっこめ”という鷲（おおとり）神社から授かる、手のひら程の縁起物の熊手を購入するのがきまりとなっています。そして裸電球が煌煌とかがやく、境内の軒を連ねた店々では、いろいろと飾りを施した大熊手が、若い衆の威勢の良いかけ声と共に、売られています。大熊手には政治家や芸能人の売約済の札が付いていて、賑やかしにも、よい宣伝にもなっています。

我が家でも、何時の頃からか、そんな大熊手を一緒に買って帰るようになりました。その習慣は、今の会社にも引き継がれ、三の酉まである年もありますが、当社では二の酉に行って、「お詣り」、「かっこめ」、「大熊手」の三点セットは欠かしたことがありませんでした。
ところが、小生がこの寒暖差アレルギーだと思うのですが、まだ回復せず体調が優れないこともあり、「お詣り」と「かっこめ」は代参してもらって、当日の朝のうちに済ませて頂きました。大熊手だけは25日（土）に、さいたま市にある製造元の「福田屋」さんの工房に直接引取りに行くことにしたのです。また、早朝参拝はまだ人もまばらで、お店前も静かで、入口ではTV局のキャスターがカメラの前で何か取材していたそうです。

二の酉（勤労感謝の日）は、暖かかったので、たいへんな人出だったそうです。でも翌日から今季一番の寒気襲来となり、北陸以北の日本海側は雨から一斉に雪に変わり、土曜にかけては関東地方も一気に真冬の寒さです。一日にして、年末の時候まで進んでしまったようです。
7℃程度の寒暖差で体調を崩す人がでるのですから、一日のうちで10℃も15℃もの気温変化があれば、誰でも体温管理は難しいと思います。工房でも大熊手の「おかめ」さんを、引き取りに来ることは知っていましたので、準備もよく待っていてくれました。飾付をする間、工房の中を見せて頂きましたが、造りものの小判や笹などいろいろな飾りものが整然と箱におさめられ、脇の平台で組み立てられているようです。それらの箱から持ち出してきた飾りもので飾り付けられた「おかめ」さんは綺麗に整えられ、祝儀を渡し、そこに居る者だけで、3拍子の商売繁盛、商売繁盛、繁盛・・・でしめていただき、こうして今年も当社事務所で、来年の二の酉がくるまで、招福をしてくれるのです。

本日も小生のブログにアクセス頂きましてありがとうございます。

25℃超に気温が上がる夏日が、東京都心で11月に入って2日も連続するのは44年振りだとのことです。
福岡では観測史上初めての4日連続の夏日を記録しました。
それが二の酉以降この2～3日は連続して真冬並みの気温に急降下となっています。
同様に株価も連続上昇していて、アナリストの中には近々に日経平均が3万5,000円を超える予想をしている方もいらっしゃいます。しかしまた、急降下するかもしれません。かと思えば債権価格は、最近の金利変動により上下を繰り返しています。

ただ気温と株や債権との違いは、気温差が季節外れに異常に高くなりますと、人間の体調も、生鮮食料にも、実害が出ます。生物は気温のごく僅かな変化でも影響を受けてしますのですね。
一方、株や債権のボラティリティ（振れ幅）は一定のレンジの中で起きた場合、チャンスを掴めば、資金に換価することで時に大きな投資収益を獲得でき、ハッピーとなります。その逆もある訳で、収益を常に獲得し続けることはかなり難しいと思います。ただ売買手数料だけが消費されていくだけです。
ですから、運用業界では指数に連動するインデックス型を追うより、長期分散のアクティブ投資型の方が安心できるのではないかと思っています。

そんな株や債権（国債）の特殊な例ですが、日本銀行（日銀）は株式ETFを37兆円ほど買い込み、25兆円から26兆円の含み益になっています。
ものすごい含み益ですが、もし市場が急に冷え込んで真冬のようになったら、たちまちその含み損は雲散霧消してしまします。もし今資金化したら日銀は莫大な投資収益をあげることになります。
しかし日本最大の株主となってしまった日銀が、現在保有している株式を売却することは、できないのです。もし売却すると言っただけでも、株式市場は大暴落して25兆円の含み益は、言葉にしただけで霧消してしまうでことしょう。
日銀が日本最大の株主だなんて考えると、なんだか不思議ですし、国債も政府発行額の半分以上を、日銀が所有しているのも不思議です。日銀も早く正常軌道に戻したいと思っているに違いありません。日銀にも「招福」大熊手は必要かもしれません。

　　　　　　　　　　本日のボンドランチ
　　　　　　　　　　招福くるめし弁当