2025.03.10社員ブログ

自分だけは・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 今月5日に日本気象協会から公表された2025年桜開花予想(第3回)によりますと、今年のソメイヨシノの開花予想は、西日本では概ね平年並み、東日本と北日本は平年並みか早く、開花一番は愛媛県宇和島と高知県宿毛の3月20日となり、東京は22日とのことです。  

 気象庁から開花宣言がなされるのはソメイヨシノということはよく知られています。しかし、地域によってはヒカンザクラ(石垣島や沖縄)やエゾヤマザクラ(釧路や稚内)となっており、ヒカンザクラは1月中旬から2月初旬には咲いてしまい、北海道でエゾヤマザクラが咲くのは5月です。こうしたことから、報道などでは単に桜とはいわず、ソメイヨシノを強調していることもあります。標本木は全国58地点に置かれ、そのほとんどはソメイヨシノです。例えば、東京は靖国神社、京都は二条城、大阪は大阪城公園にあります。

 東日本大震災発生から明日11日で14年です。警察庁の調査(2025年2月末現在)によりますと、震災による死者1万5900人(岩手県4675人、宮城県9544人、福島県1614人、茨城県24人、千葉県21人、東京都7人など)、行方不明者2520人(岩手県1107人、宮城県1213人、福島県196人など)となり、死者・行方不明者の合計は1万8420人です。死者の9割以上は津波による溺死となっています。このことから、津波が一番怖い(地震対策では津波の対策が一番大切、津波がなければ大丈夫)と誤解されている人も少なくありません。首都圏で10万5000人以上が亡くなった関東大震災(1923年9月1日)の死因では、火災による焼死(87.1%)、建物倒壊による圧死(10.5%)が死因の上位であり、6400人以上が犠牲となった阪神・淡路大震災(1995年1月17日)では、建物倒壊による圧死(83.3%)、焼死(12.8%)と続きます。

 同じ地震災害であっても、その発生場所や時間などによって、被害の様相は大きく変わることはいうまでもないでしょう。津波が押し寄せる沿岸部に住んでいないから、自分の家は大丈夫と安易に考えてしまってはいけません。正常性バイアスという心理学の用語でも知られているように、人間は、自分だけは災害に遭遇しても生き残れる、などと過信してしまいがちです。災害関連の勉強会などで、災害に遭遇したときを想像するように参加者に伝え、その後、参加者が何を思ったのか確認してみると、ほとんどの参加者は、高台から津波を眺めている、避難所にいる、などと回答します。これはつまり、自分だけは災害に巻き込まれず、生き残った前提での想像を無意識にしているのかもしれません。災害は人智を超えて発生してしまう想定外の事象ですから、危機管理上においても、いくつかの異なるパターンを想定し、それぞれに合った備えをおこなうべきでしょう。

 いにしえより、幾度となく災害による被害を被ってきた日本は、その犠牲を教訓に先人から学び、災害への備えを積み重ねてきました。それでも毎年、多くの災害によって人命が失われています。いずれの災害においても、亡くなられた方々ひとりひとりの人生、被災された方々の失われた暮らしには、計り知れない重みがあることはいうまでもありません。人々の生活の場を提供している弊社も、災害への備えについては、常に注意をはらっているところです。

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