2024.11.25社長ブログ

虹

それは、1週間前の月曜日の朝7時頃のことでした。いつもの出社時、弱い雨が降っていたので、傘をさして家を出たのですが、会社の通用門に間もなくさしかかる、外苑西通りと、靖国通りの交差点あたりで、急にあたりが明るくなり、東南の方角から旭が勢いよく射してきたかと思うそばから、サッと七色の円弧状の美しい帯が空高くに走りました。そして地上に近いほど色彩ははっきりと、天空に行くに従い、朝雲の中に消えていくのでした。
そんなに寒くもなく、雨上がりの、雨の匂いのするような、なんとも気持ちの良い一瞬です。なんだかいいことがありそうな一週間の始まりでした。

そう感じたのには、少し訳があって、その前の週11日（月）から始まった1週間が、あまりにも酷かったことにも原因があったかもしれません。今から思えば、社内でもよく咳をしている者も多く、マスクはしているものの、もし感染したら困るなと思っていた矢先のことでした。風邪などひいたことが滅多にない小生が体調悪く、11日（月）は出社したものの、午後には早退して、近くのクリニックに行くハメになったのです。
検査キッドで調べた結果コロナでも、インフルでもない、単なる風邪と言われて少しは安心したもののなんだか熱っぽいのです。
処方箋をもらい薬局に立寄り、帰宅して早目に休みました。しかし、案の定、その晩から38℃の発熱で、体の節々が痛く、結局3日連続で休暇をいただき、ようやく会社に出られたのが15日（金）からでした。
会社に出れば「鬼の霍乱」と言われましたが、小生にとって4日振りの職場は、かえって新鮮な感覚でさえありました。

熱は平熱に戻ったものの、どうも先週いっぱいは喉がいがらっぽく、喉あめを常用しても、たまに咳が出ます。週の初めにきれいな虹は見たのに、なんかすっきりしません。
先週も天候不順で朝晩など急な冷え込みがあったりしたかと思うと、昼は20℃近くになったりと、これでは、風邪引きが多くなるのも納得です。
そんな折、21日（木）の午後3時を少し回った頃でしょうか、通り雨のように一雨きた後、サァと上がれば、今度は北北東の方向に、秋の夕日にしては早すぎますが、太陽光を映してまたもや、上から赤、橙、黄色から緑、青へと重なる美しい虹の帯がかかっているのを見ました。週に二度も虹を見ることは滅多にありません。
オーバーザレインボーの曲が、自然と浮かびます。

本日も小生のブログにアクセス頂きましてありがとうございます。

「オーバーザレインボー」はミュージカル映画「オズの魔法使」の主題歌で有名ですが、この歌が意味する、現実を超えた、理想的な幸福な場所を、今の世界で探すのは、なかなか難しそうです。
ウクライナ戦争から既に、1,000日も経過していますが、一向に争いが治まる気配はありません。それどころか、ロシアからICBM級の新型核搭載可能なミサイルがウクライナに撃ち込まれ、一つ間違えば第三次世界大戦になりかねません。
北欧の国の中には、それに備えようとする国さえ出始めました。
核の、抑止力も核保有国のリーダーが、正気であればこそ成り立つことであり、ここまでエスカレートしてくると、なんとも狂気の沙汰としか言いようがないのではと思ってしまいます。

ICC（国際刑事裁判所）はイスラエルのネタニヤフ首相らにガザでの戦争犯罪者として、逮捕状を出しました。
米中対立も、トランプ大統領の就任を待たずに深まっているようです。今迄の米国とは異なり、ASEAN（東南アジア諸国連合）10ヶ国（日本、中国、韓国を入れて13ヶ国）の中にも、中国に寄っている国が多数を占めるようになってきました。
本当にこれからトランプ政権になって、日本は米国頼りだけで大丈夫なのでしょうか。トランプ政権の人事案が、徐々に明らかになってきましたが、なんだか不安が増してきているようにも思われます。
財務長官にヘッジファンドのCEOがなったり、司法長官の候補者が指名を辞退したりと、てんやわんや状態です。トランプ政権誕生とともに、政治と言うより、米国ファーストの経済優先国家になりそうで心配です。

きっと、日本にも無理難題が降りかかってくるかもしれません。かと言ってお隣り中国も現在経済は低迷し、国民にも、政治不安・不審が募り、社会に報復と言う無差別殺傷事件が相次いでいます。
また、米国だけの現象と思っていましたら、日本でも兵庫知事選挙では、デマが拡散したり、にせ情報も横行し、SNSが大きく選挙に影響を与え、テレビ、新聞、ラジオ等のマスメディアがソーシャルメディアに敗北したとも騒がれています。なにが本当でなにがデマなのかも、よく判らなくなってきたようです。

103万円の壁問題も、ガソリン税の一部引き下げ問題等も、一壁は越えたようですが、財源を考えない減税であるバラマキは、一見お得感で、国民には一時的に歓迎されても、市場のしっぺ返しは必ずやってきます。
今や株も不動産も、モテ囃されていますが、「備えあれば憂い無し」だと思っています。

世界の市場に、そのうち一雨来て、やがて虹が出るのを期待するしかなさそうです。