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新年度に入っておりますので、お子様やお孫様が進学されたというご家庭も少なくないでしょう。昨年度から高校の家庭科で資産形成の授業が開始されました。将来、生徒たちがトラブルに巻き込まれることなく資産を形成できるよう、実践的な授業が期待されています。
少額投資非課税制度(NISA)の普及が後押ししていることもあってか、「○○に投資する、○○に投資した」という話を身近できくことが増えました。お金の話を避けるとされている日本人も変化してきているのかもしれません。2月のことですが、知人がカゴメの個人向け社債を購入しました。1口10万円を買うともらえる、同社の通販限定の野菜ジュース15本が欲しかったとか。価格は4000円弱なので、年利0.2%の社債と合わせると、利率は4%超です。カゴメは社債発行に至った理由を、「投資家の皆様にとってより身近な金融商品を通じて、ファン株主の皆様とともにファン貸主様として、その関係性を強化していきたい」と説明しています。株主優待ならぬ貸主優待ということでしょう。ちなみに社債や国債はNISAの対象外となっていますので、ご注意下さい。
では個人が社債や国債といった債券に投資する場合、どのような選択肢があるのでしょうか。大きく分けると、国や地方自治体が発行する国債・地方債、民間企業が発行する社債、海外の政府や企業が発行する外国債券の3つになります。また、これらを運用対象にした投資信託を購入することも可能です。個別の債券を購入する際には、発行体の信用力を見極める必要があるほか、為替ヘッジや満期の有無といった細かな商品性の違いを十分理解しなければなりません。
前述のカゴメの社債もそうですが、企業が個人向けに発行する社債は足元で妙味が増しています。利回りの基準となる国債の金利が上がっているほか、国債に対する上乗せ金利も拡大傾向にあるからです。カゴメ同様、2月に市場の注目を集めたのは、楽天グループが発行した楽天モバイル債。2年の年限に対して利率は3.3%と高く、同債券の一部を販売した楽天証券が、一般的な2年の銀行定期預金の利率と比べて利回りの高さをホームページでアピールしたことも話題を呼びました。ほかにも日産自動車の3年債など、利回りが1%を超える個人向け社債は増えはじめています。
社債の買い手として個人の重要度は高まるばかりです。物価高騰などで金利に上昇圧力がかかり、債券価格の下落による評価損を恐れ、機関投資家は社債投資に及び腰になっています。その点、基本的に満期まで保有し、評価損を気にする必要がない個人の方がリスク許容度は高いといえるでしょう。当然ながら、元本が返ってこなくなるリスクもあり、投資の際には信用格付情報などを吟味しなければなりません。
2018年に株式上場を果たし弊社も、上場企業としていつか個人向け社債を発行する場面がやってくるかもしれませんが、既に2004年から、それに近いものとして、主に賃貸マンションから生み出される安定的な家賃収入を分配原資とした、不動産特定共同事業による商品を提供し続けています。第1号商品以降、一度たりとて元金・予想分配金を毀損させたことはございません。皆様の資産形成の選択肢のひとつとして是非お役立て下さい。