2022.08.22社員ブログ

1億9170万箱・・・・

 本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

 明日は二十四節気の処暑。暦便覧(江戸時代の暦の解説書)には、「陽気とどまりて、初めて退きやまむとすれば也」、と記されています。暑さが峠を越えて後退しはじめる頃ではありますが、まだまだ暑い日は続きますので、皆様も熱中症などにかからぬよう、十分に水分補給をされ、お健やかにお過ごし下さい。

 水分補給といっても目的は異なりますが、夏はビールが美味しい季節です。在宅勤務も重なって、いつの間にか飲む機会が増えてしまっている、という方も少なくないでしょう。そのビールですが、ブランド別にみると、いまなお圧倒的な売り上げボリュームと影響力をもっているのが、アサヒビールのスーパードライです。1987年3月に販売を開始し、2000年の年間販売量は、1億9170万箱(1箱=633ml×20本換算)と、2億箱に迫っています。昨年の販売量は6082万箱ですから、全盛期に比べると3分の1程度に落ち込んではいるものの、ある調査会社による2020年12月から2021年11月までの消費財(対象品目:アルコール・飲料・食品・化粧品・家庭用品)販売規模ランキングでは首位になりました。2位以下にはコーヒー、茶系飲料、加工食品、スキンケア、洗剤など、コンビニやスーパーに置かれ、誰もが思いつくナショナルブランドが並んでいます。販売金額も2位以下とは圧倒的な差になりました。

 さて、アサヒビールの親会社であるアサヒグループホールディングスの定時株主総会が今年3月に開催されています。議案のなかに、取締役8名と監査役1名の選任があり、9人とも高い賛成率(94.84~99.75%)を得ました。一方で、昨年にはコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)の改定もあり、取締役会の構成や買収防衛策といった企業統治に関する議案について、株主の目線が一段と厳しさを増しているのも事実です。

フジ・メディア・ホールディングスの宮内会長71.25%、日鉄ソリューションズの森田社長78.38%。上場企業各社が株主総会後に決議結果を開示する臨時報告書をみると、トップの選任案に反対票が膨らむ事例も散見されます。これまで会社提案の取締役選任案は賛成が9割を超すことが当たり前でしたが、今年は8割に満たない事例も珍しくありません。最大の要因として考えられているのが、独立社外取締役の人数や比率が、機関投資家の求める水準に届かない場合です。

2015年に導入されたコーポレートガバナンス・コードは、昨年に2回目となる改定が実施され、上場企業に要請される要件は一段と厳しくなりました。そのひとつが独立社外取締役の構成要件です。プライム市場上場企業には全取締役の3分の1以上、その他の市場では2人以上の選任が求められ、上場子会社では、プライムで過半数、その他で3分の1以上が推奨されています。この流れを受け、機関投資家も今年から独立社外取締役に関する議決権行使基準を厳しくしているところです。

前述のフジ・メディア・ホールディングスは、監査等委員である取締役も含めて14人の選任を諮り、結果的に、独立社外取締役を3分の1以上とすることができました。ただ、任期が長いなど一部の候補者が、投資家側の求める独立性要件に抵触したため、経営トップの反対票増加につながったとみられています。日本製鉄を親会社とする日鉄ソリューションズでは、独立社外取締役が過半数に満たないことが問題視され、経営トップへの反対票が増加したのでしょう。

 東証スタンダード市場に上場している弊社は、独立社外取締役を2名以上となる3名としています。ステークホルダーの皆様の期待に応えられるよう、持続的成長を通じ、企業価値の向上に尽力して参ります。

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