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早いもので、今年も残すところあと20日。年末年始に帰省される皆様もたくさんいらっしゃるに違いありません。帰省先に複数の家族が集まるようであれば、子どもたちのために、お年玉を用意しなければならない場合もあるでしょう。物価高を反映して、お年玉の相場も上がっているのかどうかは不明ですが。
お年玉を硬貨で用意することは紙幣に比べれば少ないものと思われますが、本日12月11日は百円玉記念日になっています。66年前(1957年12月11日)、初めての百円硬貨が発行されました。素材は銀合金(銀60%、銅30%、亜鉛10%)で、途中、デザインは変更されましたが、1966年まで製造されています。その後、経済成長と自動販売機の普及により、百円硬貨の需要は急増しました。更に、銀の工業的使用も増加したことで不足が生じ、素材は銀合金から銅合金(銅75%、ニッケル25%、)に変更され、現在の百円硬貨に至っています。
今年10月中旬、米国航空宇宙局(NASA)は、貴重な金属でできた小惑星を目指す探査機を打ち上げました。鉄やニッケル、プラチナ、レアアースなどでできていると考えられ、資源としての価値は1000京(1京=1万兆)ドルとも推定されています。日本の国家予算の約1000万年分という天文学的な数字です。また、宇宙での活動が盛んになれば、宇宙空間に建設する基地や宇宙ステーションといった構造物、そこで使う機械などが必要になります。NASAが探査する小惑星は、その資材をつくる金属の供給元となるに違いありません。建設資材や機械を地球から宇宙へ運ぶことも可能ですが、多くのエネルギーやコストがかかります。現在、月まで資材を運ぶのに1キログラムあたり1億円かかるとか。宇宙にある資源でまかなえれば、コストの抑制や、採掘・精錬による地球環境の汚染防止にもなり、宇宙開発の進展に大きく貢献するでしょう。鉄の場合、地球上の鉄鉱石と違って宇宙の鉄は酸化していないため、高温で還元する必要はありません。
NASAの探査機がめざす小惑星は地球から約40億キロメートル離れた火星と木星の間の小惑星帯を周回しています。探査機は6年かけて小惑星に到着した後、2年間、上空をまわりながら、調査を続けます。小惑星には様々なタイプがあり、金属に富むものはM型とよばれていますが、純粋に金属の塊とは限りません。地球からの観測や、地球上で発見されている金属質の隕石の分析から、金属の塊だけでなく、金属と岩石が混じり合った様々な種類が存在します。調査対象となる小惑星は直径が約280キロメートルと、小惑星としては最も大きい部類ですが、地球からの観測だけでは、それ以上の詳しい様子はわかりません。1000京ドルと見積もられる資源価値は全体が金属でできていることを前提にしています。岩石と様々な形で混じり合っていたり、場合によっては岩石成分が多い可能性もあるでしょう。6年後に探査機が小惑星のどのような姿をみせてくれるのか、期待は高まるばかりです。
さて、今回のNASAの取り組みに比べれば、規模はあまりにも小さいのですが、弊社でも新商品・サービスの実現を目指し、準備をすすめています。これからも弊社の動向にご注目下さい。