2025.04.14社長ブログ

ジェットコースター

3月末の一週間と4月に入ってからの一週間は、当社賃貸部(PM部)が一年で一番忙しい時です。このときばかりは不動産証券化営業部(AM部)も支援にまわり、土曜・日曜もなく、若手中心にテナントさんの入れ替え戦に挑みます。
特に当社のコンピタンスである地方自治体さんの入れ替え戦は日時の制限もあり、次々と各地から引越しトラックが到着し、当社の都内マンションでは、どこもエントランスはラッシュとなります。退去から入居までの短期間にお部屋の改修と、クリーニングを済ませなければならないのです。そんな時に雨でも降ろうものなら、大慌てとなり、多少の混乱を余儀なくされます。

今年はその春雨が、満開を迎えた桜見物にも影響を与えて、時に落雷を伴いやたらと続きました。そして気温も春の訪れを感じる絶好の季節だと思いきや、日中は20℃を超え、夏日を通り越し、真夏日となるところもあったようです。しかも朝晩は10℃を下回ることもしばしばあり、服装選びも迷います。

冷たい雨の降る昨日の日曜日昼過ぎのことです。たまたま車で通りかかった後楽園の遊園地は雨に濡れて人影もなく、乗り物も動いていないようです。大きな知恵の輪のようなジェットコースターも、パラシュートのような乗り物も、皆だんまりを決め込んで、冷たい雨の中じっとしているようです。

小生もこのジェットコースターには以前1回だけ乗ったことがあります。カタカタカタ…と上がって一気に地面近くまで急降下し、また上がっては少し回転を加えて下降するというスリルに富んだものでした。このUp&Downがあまり精神衛生に、よくありませんので二度目からは誘われてもお断りしています。帰り途中で車を止め、傘を差しながら外濠通りの桜を観れば、既に葉桜となりはじめ、残った花も花散らしの雨で落下の舞です。今年の見納めでしょうか。

そんなテナント入れ替え戦も一段落して、お花見も終盤を迎え落ち着いてきた先週一週間は、世界の金融市場にとっては衝撃の走る一週間となりました。震源は毎日のようにTV・新聞で報道されているトランプ関税ですが、予震は1ヶ月以上前から感じていたものの、その本震のマグニチュードの数値は明確ではありませんが、きっと想定をはるかに超えた数値で、その伝播する時間も短く、世界中に瞬時に伝わり、反応たるや国により異なるものの、パニック寸前のすさまじい状況となったのでした。

本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、有難うございます。

予震は、1ヶ月以前の3月3日にカナダ・メキシコに翌日から、25%の関税をかけるとし、中国に対しても20%の関税を課すとトランプ大統領は明言していました。
理由は「大量のフェンタニル(合成麻薬)が流入している」からとしています。この時点で、それらの国々は報復関税を米国側に課す、と示唆していました。
また、日本に対しても「円の切り下げ」という円安操作はしないよう、主張していました。
それだけ言っただけでNYダウは一時900ドル超下落し、円高は一時148円まで進み、日経平均株価も一時3万7,000円台を割り込んだのです。「一時」の多用すみません。

そして3月31日には、その前週末のNY株式相場が、米景気の後退とインフレ再燃への懸念から、大幅に下落しました。その流れを受けて、日経平均株価は一時1,500円超安の3万6,000円を割り込んだのです。
さらに、4月2日(木)本震の発生です。大統領は国別に相互関税率を発表しました。日本が24%、中国が34%、EU20%、これが世界経済には大打撃となることは間違いなさそうです。
当然の如く、日経平均は一時1,600円超の値下がりをして、3万5,000円を割り込みました。また、円相場は上昇して1ドル147円台へと進んだのでした。4日のNY株式は2,231ドル安と前日1,679ドルの安値を受けて、更に急落したのです。連日の下げで、下げ幅は史上3位となり、世界同時株安に歯止めがかかりません。

そしていよいよ、ジェットコースターに乗り込んだ気分の一週間となりました。市場は大きく揺れ、精神衛生上もよろしくない週の始まりでした。7日(月)の東京市場で日経平均株価は大幅続落です。2,900円超の安価をつけ、一時3万1,000円を割り込みました。
背景には中国の米国の関税に対する、追加報復関税があり、関税のかけ合い合戦に市場が警戒したようです。

8日(火)は一転して東証は反発して一時2,000円超の値上がりで、3万3,000円台を回復しました。
7日のNY株式市場が乱高下の末、小幅な株安であったからだそうですが、あまり、説得力がありません。
9日(水)になると、今度は中国に104%関税とトランプ大統領は、異例な高水準の関税を課しました。また、日本に対する相互関税が日本時間午後1時1分に発動したこともあって、更に一転、日経平均株価は一時1,300円超安になり、NY(株)も1,400ドル高から、終値320ドル安へと連日の乱高下です。

そして10日(木)は更に、更に一転して、10%は継続するものの、相互関税上乗せ分は「90日間停止」を発表しました。NY株も急反発で2,962ドル高で、ダウは4万ドルを回復しています。それに呼応して東証は一時2,800円超の上昇で、34,000円台を回復しました。
そして11日(金)は対中追加の関税が、合計145%となったことにより、NY株は再び1,014ドル安、日経平均も1,900円超安で円も上昇して142円台となりました。1週間で2転3転、4転と目まぐるしい週となりましたが、さすがのトランプ大統領も米国債の価格が急落(利回り急騰)したのには驚いたに違いありません。世界で流動性が最も高く、安全資産と言われてきた米国債が、安全資産でなくなれば、米国株もリスクを孕みます。
そして最後は米中の二大国による、チキンレースとなり、ともに引くに引けないところに来ているようです。
早くこのジェットコースターから降りたいですね。
投資家の緊張感も限界にきているような気もします。

           

            本日のボンドランチ
       カキフライだけにお値段も揚(上)がった

友達にシェア

  • facebookでシェア
  • twitterでシェア
  • LINEでシェア
  • はてなでシェア
  • ピンタレストでシェア