2020.05.27専門家・著名人

【寄稿】世界経済はどうなる!?

世界経済はどうなる!?

2020年4月15日、各新聞で「IMF(国際通貨基金)による2020年2021年の世界の経済成長の推定値」が掲載されました。

IMF(国際通貨基金)によると、2020年の世界の成長率見通しを、以下のように大幅に下方修正しております。さらに、新型コロナウイルスの影響を4つのパターンで分析しております。

【パターン1基本シナリオ】

2020年後半から景気を持ち直した場合(2020年6月で新型コロナウイルスが終息した場合)。

 

IMF.png

リーマンショック時の世界経済成長は「-0.1%」でした。今回の世界経済成長が「-3.0%」というのは、その30倍のインパクトがあるということになります。

 

【パターン2】

2020年度中に新型コロナウイルス感染拡大の封じ込めに失敗し、2021年より経済活動再開した場合。

2020年の世界全体は「-6%」

 

【パターン3】

2020年度には新型コロナウイルスを封じ込めたが、2021年度再度流行した場合

2020年の世界全体は「-3%」、2021年の世界全体は「+0.8%」

 

【パターン4】

2020年も2021年も新型コロナウイルスの封じ込めに失敗した場合

2020年の世界全体は「-6%」、2021年の世界全体は「-2.2%」

 

新型コロナウイルスは「検査キット」「治療薬もしくは治療方法の確立」「ワクチン」の3点セットができた時点で終息します。しかしながら、3点セットができるまでに、どれだけ代償を払うかがわからなかったものを、IMF(国際通貨基金)はマクロ経済でみた経済損失を発表しました。

新型コロナウイルス終息までの期間の違いによって、我々の経済的代償が数字で発表されたという意味では、大変重要なことです。

さて、皆さんは、IMF(国際通貨基金)のシナリオ「パターン1.2.3.4」の中から、どのパターンになると予想されますか?

私の考えをお話しますと、まず、【パターン1基本シナリオ】は無理だろうと考えます。

2020年6月までに、新型コロナウイルスが終息することはないと考えます。【パターン1基本シナリオ】は、一番甘い見通しですが、それでさえ2008年のリーマンショックと同じレベルの経済的ダメージを受けるということになります。

 

そして、【パターン2】も難しいと考えます。

感染症は突然、終息することはありません。一般的に、第1~3波があって、徐々に終息していくと言われていますので、現時点で確実なワクチンができない限りは難しいと考えます。新型コロナウイルスと同じRNAウイルスであるインフルエンザのワクチンはありますが、当てにならないと思われます。

 

最も可能性が高いのが【パターン3】ではないでしょうか?

ワクチンと治療薬もしくは治療方法の確立ができないときは、【パターン4】というのも考えられます。いわゆる集団免疫の獲得という方法です。ただし、この場合、人的被害・経済的被害は計り知れないと考えられます。

IMF(国際通貨基金)の【パターン1基本シナリオ】以外となると、東京2020オリンピックは中止になることも考えられます。その場合、日本はコロナショック(クラッシュ)と東京2020オリンピックショックのダブルショックで受けることになります。

コロナショック(クラッシュ)に運用の不安をお持ちの方は、皆さんが考えられる新型コロナウイルスの影響レベルで、コロナショック(クラッシュ)対策を考えると良いかと考えます。

一方で、運用ということだけ考えてみれば、コロナショック(クラッシュ)はリーマンショック以来の世界経済クラッシュとなり、11年ぶりの大チャンスでもあります。

これは、今まで積み上げたものはしっかり守り、このピンチを活かし一挙に資産形成を進めるチャンスを逃がさない攻めのフォーメンションが必要となります。

再度、説明します。

新型コロナウイルス問題は、「検査キット」「治療薬もしくは治療方法の確立」「ワクチン」の3点セットができれば解消します。つまり、時限的な問題であるということになります。

コロナショック(クラッシュ)の11年ぶりの大チャンスに備え、攻守ともに実現できるノウハウ(フォーメンション)が必要となります。もし、「相談したい」という方は、「マリオンのブログを見た」とお知らせのうえ、ご連絡ください。

伊藤先生ブログ用写真.jpg

伊藤英行(いとう ひでゆき)

お金の教育と資産形成を実践する会
一般社団法人マネーコンサルティンググループ 専務理事
プライマリー・プライベートバンカー(日本証券アナリスト協会認定)

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