あの強風が連れて来たのでしょうか、だんだんと雲がやって来ては厚みを増していき、東京の空を覆い尽くしました。どうやら先週半ばには北上してきた梅雨前線が到着したらしく、11日(木曜日)には梅雨入りが発表されました。
同日深夜の23時には「東京アラート」も解除され、都庁やレインボーブリッヂのライトアップも赤から虹色に変わり、0時からは「ステップ3」に入り、カラオケ、パチンコ、ゲーセンの休業要請も解除されましたが、客足は急には戻らないようです。
そう云えば、昨日、いつもなら待たされるはずの休日の床屋に行ったのですが、お客は小生ただひとりでした。こんなことは珍しく、お客さまの行動が変わったのかもしれません。しかも髭剃りサービスは感染防止のためか、ありませんでした。
何となくもの足りなく、いつもの散髪に行った後のスッキリ感がないのです。
これが理髪業界の「新しいサービス様式」になっていくのでしょうか。
感染症専門家会議の提言を受けて出された「新しい生活様式」を見倣うかのように当社でもTELEWORKを考慮した、「新しい働き方様式」を採り入れようと只今模索中です。
そして今後は様々な分野で、この「新しい〇〇様式」が出てくるのではないでしょうか。
ふっと湧いて出たような此の度のコロナ問題を境に、世の中がガラッと、あるいは徐々に、家庭内の些細な(当の本人にしてみれば重大なことなのですが)問題から、果ては世界の問題に至るまで、押しなべて何らかの変化を来たすであろうことは間違いなさそうです。
その結果、これがまるで天の配剤であったかのように、小生等皆が今まで思いもよらないような、事象を見ることになるのではないかと想像しています。
なぜなら、まだはっきりとはしませんが、このウィルスが中国武漢のウィルス研究所で人工的に作られたものが漏れたのではなく、食料市場で何らかの感染源から始まったものとすれば、そしてそれが世界中に伝播し、現在で770万人の人が感染し、死者も43万人以上となり、まだ第2波、第3波が心配されているこの状況です。
これまでの推移からすれば、何か人智を超越した、何かが起こっているような気もしてくるのです。
本日も、小生のブログにアクセス頂き、ありがとうございます。
さて、経済でもその変化の兆しは随所に見られます。
例えば、世界の中央銀行(中銀)は一斉に政策金利を引き下げ、国債の大量購入に走っています。それゆえ大規模な財政出動をしても、中銀がそのほとんどを引受けてしまいますから、金利は上昇しません。これは日本の政府と日銀がデフレ脱却を掲げて以前から行っていたもので、一部で「財政ファイナンス」ではないかと批判されていました。しかし今、世界の各国は日本に見倣い始めた格好になっています。
それでも、中銀の自国国債の保有比率は、6月末の推定で、米国22%、ECB(欧州中銀)とBOE(英国中銀)は30%前後と、先進国の中では断トツの日銀の50%にはまだまだ及んでいません。
「財政ファイナンス」=「マネタイゼーション」は政府発行の国債を中銀が直接引受け、通貨を増発することですが、日銀は形式上金融機関等の機関投資家を経ているので、それを認めてはいませんが実質的に、国債発行額の半分を引受けていれば、そう云われても仕方ないかもしれません。これは禁じ手中の禁じ手と云われています。
この度のコロナ対策で、各国が生活救済の為に財政出動したわけですが、そもそも先進国はどこも高齢化で経済成長が低下していて、貯蓄余剰が進んでいる中での財政出動ですから、勿論需要が蒸発した弱者に対しては救済となりますが、一方、貯蓄余剰者には屋上屋を架すことになり、それが各国ともに株式相場を大きく上げバブル相場となる一方、100年に1度の実体経済の傷みなどの情報に接すると、投資家はその乖離を認識して、米国株式市場などでは史上4番目となる下げ幅を記録することになります。
その後は急激に戻したりと、忙しい展開が続きそうです。
何事に対しても、コロナ前とコロナ後の変化をいかに早くつかみ、いかに対処していくかがカギになりそうです。
そんなに難しく考えることはないよと鋪道には、つい先ほど上がったばかりの雨を滴らせて、黄色い花が静かに咲いています。
本日のボンドランチ
シェフのコラボによる
新しい弁当様式