2020.07.20社員ブログ

人生資産

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

今年5月、国連開発計画(UNDP)は『新型コロナウイルスと人間開発(COVID-19 and Human Development)』を公表しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年の人間開発指数が、統計開始以来、初めて後退する見込みであることを明らかにしています。人間開発指数とはUNDPが1990年から毎年公表し、各国の発展を健康(平均寿命)、所得、教育という3つの領域で測定するものです。

健康領域で新型コロナウイルスによる多数の死者が出ていることに加え、一人当たりの所得も今年は4%減少する見込みとなっています。教育については、インターネットにアクセスできない子どもを考慮して試算すると、全世界で教育を受けられない子どもは60%に達し、1980年以来、最悪の水準です。

更に、国家間の不平等も浮き彫りになりました。例えば、学校に事実上通えない小学生の割合は、人間開発指数が低いグループでは86%に及ぶのに対し、人間開発指数最高位のグループでは20%です。この差はインターネットへのアクセスが公平になることで縮まる可能性もあるかもしれません。UNDP人間開発報告書室長のペドロ・コンセイソン氏は、「今回の危機は、私たちが公平性を政策目標に含めることを怠れば、多くの人々が更に取り残されてしまうことを立証しています。特に、遠隔教育や遠隔医療、在宅勤務に役立つインターネットへのアクセスなど、21世紀の『新たな必需品』について、この点は特に重要といえます。」と述べています。

さて、日本の1960年代は、平均寿命が男性で60代後半、女性で70代前半という状況で、長生き自体が幸せの指標のひとつでした。現在ではそれぞれ81歳、87歳まで延びてはいるものの、公的年金だけでの老後生活への不安は高まり、長生きが必ずしも幸せの指標であるとはいえず、場合によってはリスクとなってしまいます。

日本人は諸外国に比べて幸福度が低いとされています。収入や金融資産が多いと、確かに幸福度は高くなりそうですが、例えば、収入が相対的にみて多くなくても、精神的にゆとりがあると感じていれば、幸福度は高くなるのかもしれません。高収入であることだけが幸福度を高めるわけではなく、ゆとりを感じられる状況に置かれているかどうかが重要なのでしょう。実際のところ、複数の調査会などのデータからも、たとえ収入が高くても、ゆとりを感じられていない人の幸福度は高くないという結果が報告されています。逆に、収入が低くても、仕事にやりがいを感じている、やりたい仕事をしている、トラブルを一緒に解決してくれる人が身近にいる、病気で寝込んだときに助けてくれる人がいる、一緒に余暇や休日を楽しめる人がいる、といった人の幸福度は高くなるようです。

人生100年時代を幸せに過ごすためには、「お金・健康・つながり」という、いわば人生資産とでも呼ぶべきものが必要であり、そのバランスをうまくとれれば、幸福度も高まるに違いありません。高齢期における経済面での備えは、住んでいる場所、健康状態、生活スタイルなどによって異なります。どう貯めていくのかという視点のみならず、どう生きたいのか、どう暮らしたいのか、更には健康やつながりといった要素も含めて考えていかなければなりません。

老後でも健康を維持し、人とのつながりをもって働くなど、就労寿命を延ばしていくことも有効な手段といえますが、できればお金にも働いてもらって、資産寿命も延ばしたいところです。その手段のひとつとして、マリオンのボンドもご活用下さい。

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