2020.08.11社員ブログ

生存できる領域とできない領域の境目

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

昨日は山の日。国民の祝日に関する法律によれば、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝することを趣旨としています。本来であれば毎年8月11日ですが、今年は、平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法により、8月10日に変更されました。来年も延期されたオリンピック・パラリンピックの日程に合わせて山の日を移動させる方向で政府は法改正をすすめています。

6月初旬、米国のグローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)は、今年のアース・オーバーシュート・デーを昨年より3週間遅い8月22日と発表しました。森林伐採や化石燃料の燃焼による二酸化炭素排出量の減少が大きく影響しています。アース・オーバーシュート・デーとは、人類の自然に対する年間の需要が、その年に地球が再生できる量を上回る日です。今年の状況をみると、短期間に自然資源の消費パターンを変えられることもわかり、人類が望む未来への前例のない好機が示されたともいえます。

しかし、この突然の減少は、持続可能性に必要な生態系のバランスと人々の幸福という2つの要素の計画的な変化からは程遠いものです。GFNは、万物が地球の資力の範囲内で繁栄できるよう、災害ではなく計画によって自然予算内で暮らす地球を描いています。新型コロナウイルスの問題から抜け出し、経済と暮らしを立て直すことに注力するのであれば、自然資源の安全性や地球全体としてバランスのよい繁栄を目指す戦略をとることが、より望ましい結果をもたらす可能性が高いでしょう。既に強力な学びがパンデミックという集団の体験によって引き出されてはいるものの、限られた地球での半永久的な繁栄よりも大切なものはありません。

さて、地球環境と人類の関係を考えるにあたっては、まずは地球を知る必要があります。宇宙は138億年前のビッグバンによって形成され、想像を絶する高温とエネルギーの圧力を解放する膨張は続いており、そのなかで、地球は46億年前に誕生した太陽系惑星のひとつです。生物が生存できる領域とできない領域の境目にあり、また、鉄やニッケルのような重い元素が中核を形成していることで生じる磁場によって太陽風から守られているとか。27億年前から大繁殖したシアノバクテリアや、いまは森林での光合成のおかげで酸素もあります。人類は奇跡といってもよいほど幸運に恵まれた惑星の住人です。

ただ、超長期的なスパンではいくつかの致命的なリスクがあることがわかっています。現在は最後の氷河期が終わって1万年ほど経った間氷期で、例外的に安定している期間です。また、太陽では核融合が起きており、1億年単位でみれば、太陽は確実に明るさを増し、地球は過度な温室効果が起こる境目に置かれています。更に、6500万年前には巨大隕石の落下で太陽光が遮られ、恐竜は絶滅しましたが、同じような隕石はいまでも宇宙を飛び回っており、衝突を回避するには科学技術の発達を待つほかありません。

地球には住み難くなったから別の惑星に移住しようと思っても、ほかに住めるところがない以上、できるだけ地球に負担をかけずに住み続ける必要があります。弊社でも環境問題に注力しつつ、事業を展開して参ります。

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