ドズゥン、ドズゥン、バリバリ、ドズゥン……というリズムの合わない和太鼓のような音が鳴りました。居間は厚いカーテンをおろし、クーラーをかけ、食事をしながら、音量を少し大き目にしてTVドラマを観ている時です。
最初はドラマの効果音かと思いましたが、それにしては場面とマッチしません。
しばらくすると、今度はゴロゴロという音も混じってきたので、外で鳴る雷の音と分かりました。窓を開ければ鉛色の暗い空が、一瞬雲が光って明るくなります。でも、稲光は見えません。
手のひらを窓の外に出せば、大粒の雨がポツリ、ポツリ……。ああ、これで今夜のヒマワリの水遣りはなくなったと、少し気持ちが軽くなります。ヒマワリの季節は毎夜、3ℓのボトル3本分の水遣りは欠かせません。あの雷鳴からすれば、きっと、これから大雨になるのだろうと思い、水遣りからの解放を僅かによろこびました。
それから、溜まった新聞を読んだり、TVを観たり、本を読んだりをチャンポンに繰り返し、さだまさしの番組の冒頭まで観たところで、Go To campaignならぬGo To bedとなりました。でもその前にカーテンをたぐって外を見たのですが雨はまだ降っていません。心中、雨よ降れ、降れ、干天の慈雨となるぞ、と期待しながらZzz……
目が覚めて、一番に確認したかったのが干天の慈雨です。窓を開ければ、気温は低目で、景色は霞かもやで、ぼやっとしていますが、雨は降らず、ヒマワリは遠目にも萎れているのがわかります。
これではヒマワリが可愛そうと、ボトルに水を汲んでベランダに出れば小雨にもならない霧が降りかかりますし、南西の空は黒雲が湧き上がっています。今度こそは干天の慈雨だぞと思い水遣りは中止です。
朝食後、10時少し前だと思いますが、干天の大雨が勢いよく降り出し、出かけることも躊躇するほどです。でも30~40分も降ったでしょうか、雨は上がり、外は徐々に明るくなってきました。
それでもヒマワリには充分な自然の水遣りになりました。
本日も、小生のブログにアクセス頂き、ありがとうございます。
先週までの猛暑は酷いものでした。浜松市で41.1℃と過去最高気温に並ぶ、体温をはるかに越す危険温度を記録しました。昨日の日経一面には「地球の急速な温暖化は灼熱の暑さをもたらし、”熱リスク” が人々の健康や経済まで蝕もうとしている」と載っていました。これに関連して「熱ストレス」で失われる労働時間は世界全体で250兆円にも及ぶ経済損失だとも云っています。
それに今年はwithコロナで「特別な夏」です。生活も、働き方もなにもかもが、大きく変化してきています。
経済の落ち込みも激しく、4~6月の3ヶ月のGDPは実質年間換算で−27.8%と過去最大の下げ幅となりました。小生が経験したリーマンショックは金融不況で、日本のGDPの半分以上を占める、消費の落ち込みはそれほどではありませんでしたが、今回のコロナ不況は消費がかなり落ち込んでいます。また「熱ストレス」までもがそれに加われば、7~9月のGDPは緊急事態宣言が解除され、Go To campaignであったとしても、さらに落ち込むかもしれません。
長い間の日銀の0金利政策で、金融機関もかなり収益が圧迫されています。まるで今回の事態はリーマンショック(金融不況)と東日本大震災(消費不況)が同時に発生したようなもので、元通りに回復するまでに、コロナワクチンが出現したところで3~4年はかかると仰しゃる専門家の方々もいらっしゃいます。
これらのことがあと半年も続けば、企業倒産も当然出てくるだろうし、弱者救済のベーシックインカムと云っても、政府の借用証=国債は発行残高において、とうに1千兆円を超えています。その半分近いものを日銀が保有して、それに見合って紙幣を刷っているところに、更にベーシックインカム財源を創り出して、日本の財政ははたして大丈夫なのでしょうか。世界的にこれだけ干上がってきた経済や環境を人工的な対症療法だけで治まるものでしょうか。
何か皆が待ち望んでいるようなことが叶えられる、干天の慈雨があるとすれば、それは一体どんなものなのでしょう。
本日のボンドランチ
「暑いね!」と云って
図らずもご馳走になった
正に干天の慈雨‼