来年7月24日午後8時の東京オリンピック開幕式まで400日を切りました。
先週、観戦チケットの抽選結果が発表されましたが、
申し込みをされた皆様の結果はいかがでしたでしょうか。
昨日になりますが、毎年6月23日はオリンピックデーになっているそうです。
第2次世界大戦後の1948年、国際オリンピック委員会(IOC)は
第42次総会において、1894年6月23日のIOC創設を記念し、
同日をオリンピックデーとすることを決定しました。各国のオリンピック委員会に対し、
オリンピックムーブメントの一環としてオリンピックデー記念行事を実施するよう、
呼びかけています。
日本では戦後間もない当時、参加が認められなかった第14回オリンピック競技大会
(1948年、ロンドン)に合わせ、開会式の7月29日、明治神宮外苑競技場において
独自にオリンピックデーを記念する行事を開催しました。ここでは、競技団体代表の入場行進、
オリンピック旗の掲揚、体操競技のオリンピック候補選手による模範演技などがおこなわれています。
こちらもオリンピックに関連するお話になりますが、
3年前のリオデジャネイロオリンピックをきっかけにはじまった、
貧困層に無料で食事を提供する取り組みが活発化しています。
「レフェットリオ・ガストロモティーバ」は、2016年のリオデジャネイロオリンピック直前に、
イタリアの有名シェフであるマッシモ・ボットゥーラ氏やブラジル人のシェフ兼社会起業家
デビッド・ヘルツ氏が協力して開始したプロジェクトです。
どういうものかというと、1万8000人ほどのアスリートなどが滞在するオリンピック村のなかに、
余った食材を利用したレストランをつくり、貧しい人々に本格的な食事を無料で提供しています。
ボットゥーラ氏は、「このプロジェクトは社会的包摂を念頭に置いている。
食品廃棄問題について大勢の人に知ってもらい、希望を失った人々に希望を与えるものだ。」と
ニューヨークタイムズ紙に語っています。
「レフェットリオ・ガストロモティーバ」は、ヘルツ氏が2006年に設立したNGOの
ガストロモティーバ(スロー・フード運動を推進し、飲食店などで働けるよう、恵まれない人々に
教育・訓練を施している非営利団体)のプロジェクトで、地球規模の問題とされている食糧不足と
食品廃棄の両方の実用的な解決方法としてはじめられました。国連の食糧農業機関(FAO)の
資料によりますと、世界中には慢性的に10人にひとりが栄養不足に陥っている一方で、
毎年、消費者向けに生産される食料の3分の1は喪失・廃棄されています。
レストラン事業の成功を足掛かりに、ヘルツ氏は「ソーシャル・ガストロノミー」と
呼ばれる世界規模の運動も後押ししており、これは食糧と食事様式に注目したもので、
栄養教育、食品廃棄物の削減、社会的不平等への対処、雇用の創出を推進する活動です。
昨年、ガストロモティーバは穀物会社のカーギルとパートナーシップを結び、この運動を
展開する新たな拠点として、カンボジアのプノンペン、スイスのチューリッヒ、
米国のミネソタ州ミネアポリスなど11の都市を選定しました。
各拠点では地元主導で計画を立案中です。
リオデジャネイロオリンピック開催から3年、「レフェットリオ・ガストロモティーバ」は
今でも精力的に活動を続けています。有料のランチ提供がはじまり、その利益は
無料のディナーに充てられ、また、ディナーの食材は協力組織から寄付された余剰食材を
利用しており、毎日100食以上が貧しい人々に振る舞われているそうです。
弊社は飲食業ではありませんので、こうした形での社会貢献は難しいものの、
将来、場所を提供する不動産所有者として、案件に関与していければと考えています。