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史実によれば、ちょうど138年前(1883年2月15日)、国内初の電力会社である東京電燈が渋沢栄一らによって設立されたとか。富国強兵に電力は欠かせないという判断から、前年に提出した請願書が認められています。その後、電力会社が次々に誕生して競争状態になったものの、統合もすすみ、大正時代末期には東京電燈を含む5社が5大電力会社と呼ばれるようになりました。東京電燈は1923年の関東大震災で甚大な被害を被り、また、第2次世界大戦中には、電力事業の国家による統制が望まれたことで国策会社に吸収されています。そして戦後、東京電燈がかつてテリトリーとし、国策会社に引き継がれていた地域は東京電力の営業エリアとなりました。
その東京電力も地震の影響を受けているわけですが、あと1ヶ月も経たないうちに、東日本大震災発生から10年を迎えます。日本はたびたび大きな地震に襲われていますが、政府は、1995年に発生した阪神・淡路大震災で地震防災対策に関する多くの課題が浮き彫りになったことから、同年、全国にわたる総合的な地震防災対策を推進するため、地震防災対策特別措置法に基づいて地震調査研究推進本部を設置しました。地震調査研究推進本部は、地震に関する調査研究の成果が国民や防災を担当する機関に十分に伝達され、活用される体制になっていなかったという課題意識のもとに、行政施策に直結すべき地震に関する調査研究の責任体制を明らかにし、これを政府として一元的に推進する特別の機関です。およそ10年の歳月をかけ、地震の起きやすさ・揺れやすさをもとに、地震動予測地図をつくり上げました。その結果、大地震の発生確率がゼロの地域は日本のどこにもないことがわかっています。
大地震がいつか必ずやってくることはわかっていますが、具体的にいつどこにくるのか、現在の地震学では予知できません。大地震はいつも突然やってきます。予知ができないので、常日頃からの備えが必要であることはいうまでもありません。また、近年では、地震で亡くなった人の多くが、家の強度に原因があることがわかってきました。阪神・淡路大震災では、6400人を超える死者のうち、約85%の人が建物の倒壊による圧死が原因で亡くなっています。2007年に起きた新潟県中越沖地震では、亡くなった11人のうち9人が建物の倒壊により命を落としました。建物の耐震等級の高い家は、地震に強い家といえます。地震に強い家にすれば、命も助かり、その後の不自由な避難所生活を避けられる可能性もあるでしょう。家は命を守るための最も大切な備えのひとつとなっています。
過去の記録から判断すれば、今後、数十年以内に確実に起こることがわかっているのは南海トラフ巨大地震です。最悪の場合、死者は32万人を上回り、経済被害も220兆円を超えると想定されています。もし南海トラフ巨大地震が発生すれば、全国で賃貸マンションを所有している弊社も何らかの影響を受けることは間違いなく、たとえそういった事態に遭遇した場合でも、被害を最小限に抑えられるよう、物件の管理には十分に注意を払って参ります。快適な居住空間の提供はもとより、
命を守るための最も大切な備えを取り扱っているという事実を忘れてはなりません。