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東日本大震災の発生から間もなく10年になろうとしています。2011年3月11日(金)14時46分、強い揺れが東日本広域を襲いました。大津波が家屋などを飲み込み、福島第一原発からは大量の放射能が放出されています。放射能汚染地域は帰還困難区域に指定されたことから、住民は長期避難を余儀なくされました。ほかにも、東京湾沿岸を中心とした広域の液状化、大量の帰宅困難者の発生、電力不足による計画停電、サプライチェーン寸断による経済停滞など、様々な被害が発生しています。死者・行方不明者は約2万1000人。この大災害を振り返り、その教訓をあらためて思い出すことで、これから起こり得る災禍に備えていかなければなりません。
世界的なコロナ禍のなか、誰もが最低限の収入を得られる収入保障制度を推進する全米市長のネットワーク組織「Mayors For A Guaranteed Income(収入保障制度のための市長の会:MGI)」によれば、ツイッター社CEOのジャック・ドーシー氏から、昨年7月の寄付300万ドルに続き、12月には1500万ドルの寄付がMGIに対してなされたそうです。これらの寄付は収入保障の実証実験の開始・普及を目指しているコロンビア市、ロサンゼルス市といった25以上の都市に、既に割り当てられています。
市長として初めて収入保障の実証実験を実施し、MGIを設立したカリフォルニア州ストックトン市のマイケル・タブス市長は、「コロナ禍で国が危機に瀕しているいま、新しいニューディール政策を起こすときだ。収入を保障することで、これまでの条件付き給付金を超えた人種的、経済的な公正に取り組む社会的セイフティーネットが必要だ。」と発言しました。ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティ氏も、「この寄付は、『困っている家庭を直接援助することが、市全体の経済、コミュニティ、家庭の安全保障を高めることになる』という、シンプルだが革新的な考えに対する贈り物だ。」と語っています。
MGIは、こうした実証実験に加え、連邦レベルでの現金ベースの政策も推奨しているところです。ジャック・ドーシー氏の巨額の寄付によってMGIの活動が加速され、実証実験を既にはじめ、あるいはこれからはじめようとする市長が増えています。
ところで収入保障というと、日本では社会保障の最後のセーフティネットとされる生活保護制度を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。利用し得る資産や能力、その他あらゆるものを活用しても、なお生活に困窮する人に対し、その困窮の程度に応じた必要な保護をおこなうことによって、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する制度です。保護の種類には生活扶助、住宅扶助、医療扶助など8種類があり、それぞれ日常生活を送るうえで必要となる食費や住居費、病気の治療費などについて必要な限度で支給されています。
被保護者数は1995年を底に増加し、2015年3月に過去最高を記録しました。それ以降は減少に転じ、昨年4月には約206万人となってピーク時に比べて約11万人の減少です。世帯類型別の被保護世帯数の動向をみると、社会全体の高齢化の進展と単身高齢世帯の増加を背景に高齢者世帯は増加傾向にあるものの、高齢者世帯を除く世帯の数は最近では減少傾向が続いています。
生活保護基準については定期的に検証をおこない、2017年12月に取りまとめられた社会保障審議会生活保護基準部会の報告書を踏まえ、食費や光熱費といった日常的に必要な費用に対応する生活扶助基準について、低所得世帯の消費実態を勘案して見直すとともに、子どものいる世帯に対する加算や教育に関する扶助についても、必要な見直しをおこなうこととしました。これらの見直しは、生活保護受給世帯への影響に配慮し、3回にわけて段階的におこなうとともに、減額となる世帯の減額幅を5%以内に留めることとしています。
現在のコロナ禍、また、10年前の東日本大震災もそうですが、長い人生のなかで、どのような災禍に襲われるのか、正確なことは誰にも分りません。命を守ることが何よりも重要ですが、生活をしていくうえで、お金にも無理をすることなく働いてもらえれば、なお安心です。お金にとってブラック企業ではなく働きがいのある勤め先になるであろうマリオンのボンドに、皆様の大切なお金の一部を託してみて下さい。