「11日であの東日本大震災から、もう10年にもなるんだ!」と、あの日、あの時、自分は何をしていたかを再び思い起こさせるTVや新聞報道が、ここ二、三日はコロナ緊急事態宣言再延長のニュースよりかえって大きく取り上げられているくらいです。
また、大震災の報道は常に福島の原発事故とセットで、いや今週は、将来に影響と課題を大きく残す原発事故の方がコロナより詳しく解説されていくのではないでしょうか。
震災も感染症(コロナ)も歴史的には周期的に起こるように云われていますし、小生もこれは充分納得できるところです。このような周期的自然現象に起因して、少しのタイムラグを以って起きる人間社会がつくり出したものや、システムの崩壊の方が、後になって社会に深く影響を与えるようです。
今年は平年より10日近くも全国的に開花宣言が早まるとのこと、気になって昨日の昼過ぎ、散歩がてら市ヶ谷から飯田橋の外濠の桜並木の土手を歩いてみました
風は一昨日の土曜日とは、雲泥の差があって冷たく、マスクをしているので、頬には感じないのですが、吐く息がメガネを曇らせます。冷たい曇り空には一声「カァー」と鳴いて、カラスが桜の枝に止まります。誰も居ないベンチはいかにも寂しそうです。
でも、おかまいなく、桜は「そろそろ咲き出そうか!」とばかりに蕾を膨らませています。木々を見物しながらぶらぶらと、牛込見附(飯田橋駅陸橋)まで十分くらいでしょうか。見附の石垣を見上げれば、江戸の名残と歴史上周期的に起きた自然現象も、経済事象も「桜と一緒に見てきたよ!」と云わんばかりに存在感を現わにしています。
実は、周期的に回ってくる経済事象も元をただせば、周期的にやってくる自然現象に対処すべく、その都度よかれと考えて行なったことが、後になって皆が苦しむことに繋がることは大いにあると思っています。
本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、ありがとうございます。
震災から10年が経過して、原発問題(例えば汚染水、デブリの取り出し、廃炉等)は未だ解決の見通しがたっていません、同様に新型コロナウイルスの感染拡大から約1年が経って、当時経済危機を防ぐため、よかれと考え各国政府及び中央銀行はかってない程の財政出動や金融緩和を行いました。しかし現在、ワクチンができたと云っても経済は増々混迷を極めてきているのが実体です。
供給された超々多額の資金は、一部消費に回ったものの、その多くは蓄財されたり、投資に回ったりして、株高や不動産高を、さらには実物資産と、今は思われている希少価値なものに集まり、小生が平成のバブル期に遭遇したような現象と全く同じことが引き起こされているように感じています。
その代表的なものが以前のバブルではなかった暗号資産(仮想通貨)のビットコインです。裏付となる資産が何もないにも拘わらず、価格がこの一年で6倍以上に跳ね上がりました。
以前の平成バブル崩壊は国内だけのことでした。サブプライムローンの証券化商品に端を発したリーマンショックはグローバルに展開しましたが金融システムや金融商品に関わる範囲でおきたものでした。
しかし、もし今回のコロナバブルが崩壊したらそれどころの話ではなく、当然グローバルに展開することになるとは思いますが、リーマンショック時をはるかに超えて、世界中の個人(家計)経済のところまで、その大津波の影響はやってくるに違いありません。
「バブルは崩壊してみてバブルとわかる」とはFRBのグリーンスパン元議長の言葉ですが、このバブルはかなり大きなもので、その崩壊は世界中に大混乱を引き起こしそうです。しかし、その出口は、震災(特に原発)やコロナ感染症の出口同様にまだまだ見えてはいません。
本日のボンドランチ
周期的に食べる刺身定食