強い南風が夜空を吹き抜ける音は、密閉度の高いマンションでも微かながら分かります。朝に目覚めても時折感じる気配から、きっと一晩中吹いていたのでしょう。カーテンを開ければベランダのサボテンも既に花を付けているようで、例年よりは相当早い開花です。
また、花を見ようとベランダに出た途端に、連発のクシャミで花粉も半端なく飛んでいるようです。空を見上げれば、ぶっちぎれたように雲は流れ、時たまの日射しに親子サボテンの黄色い花が光ります。
歩道脇のツツジの植栽も春は真っ盛りで、近くの公園も当社前の花壇も色とりどりの花が一斉に咲き出しました。強い風に煽られた会社エントランスのローズマリーの葉や茎は斜めになり、乱れ広がっています。
風は落ち着いてきましたが、どうやら雨模様となってきたようです。
昨夜半から降り出した雨は今朝も止まず、花びらを散らせたことでしょう。これで東京では桜のシーズンも終わりかと思うと、一度も今年は花見に行かなかったこともあり、何かやり残した気持と花が散ってしまうことにどことなく寂しさを感じます。
今朝も会社に出ると、様々な会社から同様の封筒が届いています。開封すれば、役員変更とか業務執行体制の改変のお知らせが多く、この時季恒例のこととは云いながら、今年は去年より更に多いように感じます。これもコロナ禍で働き方が大きく変わったからかもしれません。
今日あたりから、会社には取引先の新旧引き継ぎのご挨拶に来られる方々が少しの間続くことになるのでしょう。
本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、ありがとうございます。
そういえば今から遥か昔、中学生だったか高校生の英語の授業中、黒板に「桜の花が満開だ」をCherry blossoms are in full bloom. と書くべきところ、何かまちがえたらしく、クラスメートに笑われたことを覚えています。
なぜそんなこと今更思い出すのかと云えば、あるエコノミストのブログに「米国はブーミングエコノミー」というくだりがあり、小生てっきりブルーミング(咲く)と勘違いして、米国経済は花盛りだと思っていたら「booming」で「l」が一文字なく、「急成長」とか「にわか景気」のことだったので、またまた恥ずかしい思いをしました。
どうも今このコロナ禍にも拘わらず米国経済は先日の雇用統計からも、急成長の好景気が予想されていて、米国経済はこれから強く反撥するようなことが書かれていました。
その証拠は長期金利がこの3ヶ月間で0.92%から1.74%に急上昇した(日本の長期金利は0.11%程度)とは云うものの、好景気となればこんな低利なはずもなく、まだまだ米国の長期金利は上がりそうだと云うことになります。
しかし一方、米国FRBを先頭に先進各国中央銀行は、景気が回復するまでは長期金利は上げさせないと判断しています。ところが、長期金利は短期金利と違い元来、中央銀行にはコントロールできるものではなく、市場が決めるものと云われています。
それでも国債やローン債権等何でも買えるものは積極的に買い入れて、市場に資金供給して長期金利を抑え込もうとしています。
また、コロナ給付金や失業給付金など各国政府とも財政出動の大盤振る舞いを続けています。
これらの資金が実体経済での資金需要が大きくないのをいいことに、行き場を求めて、一斉に株式市場を筆頭に投資や投機市場に流れ込んで高騰させているのです。
ですから実体を伴った力強い上昇相場でもなんでもなく、余剰資金が集まってきて出来上がった相場です。言って見れば中味のないバブル相場なのです。また誰もがそう思っているものの、お金余りでまだまだ大丈夫とばかりに、安心して買い上がっているのだと思います。
でもいつまでも花は咲いているわけではありません。満開の時期を迎え、やがてそのうち一雨来れば、
The cherry blossoms are all gone. と云うことになりかねないと考えておいた方が良いかもしれません。
ここは慎重に慎重に。
本日のボンドランチ
桜の花の下で食べるわけにはいきませんが・・・
「へぎそば」