ベランダのヒマワリも葉が黄色味を帯び、重そうな頭を前に垂れ、元気がなくなってきました。決して失望や悲しみでうなだれているわけではなく、大輪を咲かせた夏が過ぎ一年草の命数到来で、実をつけて終わります。
今年のヒマワリの水遣りもそろそろ終わりかなと思いながらベランダに出ると、自身の影がはっきりとして、周辺もいやに青白く明るいのです。
空を見上げると、雲間から月影が冴えわたり、満月が皓皓と……
部屋に戻りTVニュースを見て、中秋の名月であることを知りました。
子供の頃、暑い夏が終わり、秋の名月の時季には家族皆んなで、ススキにお団子を供え、月を観たのを思い出します。あれから何もかもが変化してしまったのに、月の光は何も変わっていないかのように輝き続けています。
中秋の名月の翌々日は秋のお彼岸の中日(秋分の日)でした。過ぎ去ったかと思われた夏の、ぶり返しもあって気温30℃にもなるなか、田端にある菩提寺にお詣りです。
このお寺は赤紙不動尊で有名な神仏習合のお寺で、隣り合わせにこんもりとした木々の中に八幡神社と墓地があります。昼下がりの一番暑い時に行ったこともあるのでしょうが、かなり広い墓地には小生らと、管理・清掃のおじさんしかいません。実に静かなものです。
あちこちお花が供えられ、なかには、お線香がまだ燻っているところを見ると、お昼前の、人出が一旦退いた後に来たのかもしれません。
帰りの車の中でラジオを聞けば、新規のコロナ感染者数も一段と減少傾向にあるようで、今月末の緊急事態宣言の解除をめぐり議論が交わされています。
いまコロナ自壊論のようなものがあって、世界的に感染者数の減少が云われています。このまま、理由はともあれ、コロナ禍が治まってくれることを祈っています。
本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、ありがとうございます。
さて、難題のコロナが一息ついたとしても、世の中次から次へと変化目まぐるしく、さまざまなことが軽重の差こそあれ、毎日のように不意にあるいは当然のように発生しています。
29日(水)には自民党の総裁選、その約1ヶ月後には総選挙、中国や台湾がT.P.P加盟申請、中国包囲網の日米豪印Quad、中国恒大集団破綻か? などなど。
中でも身近なもの二つを考えてみたいと思います。
一つは日本や米国、ユーロ圏、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、スイスの10ヵ国地域通貨は外国為替市場で「G10」と呼ばれ、先進国通貨と位置づけられています。
各国共にコロナ禍で金融緩和に舵を切ってきたのですが、ここにきてノルウェーが先陣を切って2年ぶりの利上げを決定しました。理由は緩和による金融の不均衡とインフレリスクに対処するためとしています。さらに年内の更なる利上げも検討すると云っています。世界の株価はどのように反応するでしょうか?
これに続いてニュージーランドや欧州、英国、そして米国までもが金融引き締めの準備に入っているのです。日銀だけが「必要あれば、躊躇なく追加的金融緩和措置を講じる」と、いまだに金融緩和を云っています。日本は消費者物価指数(CPI)が横ばいと、インフレリスクはないとしていますが、はて本当にそうなのでしょうか。天候も悪かったことやコロナ禍もありましょうが、ニュースなどによれば、CPIは確実に上昇しているように思います。また、原油価格も1バレル74ドル超えとなってきました。インフレリスクも出始めた中、日本は金融緩和の出口が探せないように思えます。円はG10最弱通貨となるかもしれません。
二つ目は、25日(土)の日経に掲載された「中国、仮想通貨を全面禁止」です。
仮想通貨流通を違法な金融活動と位置づけ、金融リスクを抑えるための措置としています。本音は仮想通貨による資本の国外流出を防ぐためとも云われています。冬季北京オリンピック時にはデジタル人民元を発行するための準備なのかもしれません。
今迄も中国は資本統制をして、人民元安を維持して「世界の工場」となっていました。暗号資産は自由に海外送金できるので、資本統制を脅かす存在に違いないとは思います。この突然の発表にビットコインは497万円から3時間後には460万円まで下落しました。
これも資本統制国家ゆえにできることだと思います。でも、どの国も「背に腹は代えられない」事態となれば「国家は正義なり」でやろうと思えば何でもできてしまうのかもしれません。
……と云ってみても、長い歴史の中では、どれもこれも単なる一風景であるのかもしれません。
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