2022.03.14社員ブログ

累計4000万人・・・・

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

早いもので、3月も半ばとなり、間もなくお彼岸(今年は18~24日)です。春分・秋分を中日とする7日間になりますが、中日はご先祖様に感謝し、残りの6日間は、悟りの境地に達するために必要な6つの徳目(布施、持戒、忍辱、精進、禅定、般若)を一日にひとつずつ修める日とされています。感謝と6つの徳目は個人のみならず、企業などの組織においても、悟りの境地まで達するのは難しいですが、常に意識していかなければならないものでしょう。

2ヶ月ほど前の1月11日、東京証券取引所は、来月からの市場再編に向け、全上場企業の移行先を公表しました。プライム、スタンダード、グロースの3市場に再編する東証改革は、上場企業に本質的な変化を迫っています。弊社はスタンダード市場への移行ですが、プライム市場への移行にあたっては、より厳しい条件がつけられました。例えば、「国際的に確立された開示の枠組みであるTCFDに基づく質と量の充実を求めるべきである」というものがあります。TCFDとは、Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの頭文字をつなげたものです。日本語では気候関連財務情報開示タスクフォースと訳されています。

地球温暖化に伴い、台風や洪水といった異常気象の増加、海面上昇、高温化などが心配されているところです。企業によっては何らかの影響を受け、操業ができなくなる可能性があるかもしれません。また、京都議定書に代わり、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際的枠組みとなったパリ協定に象徴されるように、各国で脱炭素へのシフトがすすむと、これまで売れていたものが売れなくなる企業も出てくるでしょう。一方で、脱炭素シフトがビジネスチャンスとなる企業もあります。

TCFDに沿って情報開示をすることで、自社が気候関連リスクを適切に評価・管理していることをアピールでき、投資や融資を受けやすくなることが見込まれ、TCFDへの賛同を表明する企業も増加中です。少し古いデータになりますが、昨年9月末時点のTCFD賛同者は世界全体で2529機関となっており、そのうち509機関を日本が占め、世界最多となっています。単なる脱炭素、カーボンニュートラルといったビジョンや宣言だけではなく、温暖化が進行し、気温上昇を1.5度以下に抑えようという圧力が増大していくなかで、自社に関わるリスクを中長期的にも考え、真剣に取り組む体制がつくられているかどうかが問われる時代を迎えました。

さて、国連開発計画が先月初旬に公表した報告書によれば、気候変動に関連して、2100年までに、途上国を中心として累計4000万人が死亡する恐れがあります。先進国の開発に伴う環境への負荷、気候変動が格差を拡大させ、中東やアフリカの一部地域を中心に気温上昇などによる死亡率が上昇し、現在の主な死因である癌や心臓病を上回る可能性についても報告されました。こうした状況下、弊社が将来、プライム市場に移行するかどうか、現時点では未定であっても、気候変動に対して無関心というわけにはいきません。弊社で何ができるのかをよく考え、実行して参ります。

友達にシェア

  • facebookでシェア
  • twitterでシェア
  • LINEでシェア
  • はてなでシェア
  • ピンタレストでシェア