2019.09.09社員ブログ

抹茶系なら何でも

本日もアイボンドブログをご覧いただきまして誠に有り難うございます。

9月9日は重陽の節句。他の節句同様、その起源は中国にあります。中国では奇数は縁起のよい陽の数とされ、3月3日、7月7日など奇数が重なる日を幸多い日としました。なかでも、一番大きい陽の数である9が重なる9月9日を重陽と呼び、これが菊の節句として日本に伝わっています。古くから中国では、菊は優れた薬効をもつ植物とされ、4世紀に記された書物によれば、菊が群生している谷を流れてきた水を飲んだ人々が長寿になったという、菊水伝説が存在するとか。菊の成分を含んだ水を飲むと健康で長寿になれるという、重陽の節句における菊の薬効と伝説は、海をわたって日本の平安貴族に伝えられ、季節の行事のひとつとして定着していきました。

その中国も大いに関係するものですが、観光庁が先月末に公表した宿泊旅行統計調査(令和元年6月・第2次速報)によりますと、令和元年6月の延べ宿泊者数は4196万人(前年同月比1.3%増)で、このうち外国人は855万人(前年同月比9.3%増)、全体に占める割合は20.4%になっています。国籍(出身地)別では、中国の239万人を筆頭に、台湾109万人、韓国96万人、米国61万人、香港54万人、シンガポール21万人、インドネシア19万人、タイ15万人、豪州15万人と続き、増加率では豪州(前年同月比29.8%増)が大きく伸びました。また、これを都道府県別にみると、東京都が最多の202万人で、以下、大阪府146万人、京都府68万人、北海道67万人、沖縄県60万人、千葉県45万人、福岡県34万人、愛知県32万人などとなっています。

ところで近年、訪日外国人の買い物の中身が変わってきていることは、皆様もよくご存じかと思われます。現在の主流は、以前まで流行っていた炊飯器など高額な電化製品ではなく、お土産用の安価で小さな商品です。たとえば、マスク、ハンドクリーム、スキンケアミルク、ステンレス製のボトルやカップ、セラミックナイフ、酒盃、歯ブラシ、薬品、お菓子といったものがよく売れています。自分で使う分のほか、知人から頼まれて購入する場合も少なくありません。このなかで、最近、特に際立って人気があるのはお菓子だとか。具体的な商品名をあげると、白い恋人、東京ばな奈、キットカット、ひよ子などが売れ筋のようです。東京都台東区上野にある二木の菓子の店舗は、昨年度、訪日客向け情報サイト「LIVE JAPAN」において、総合賞・ショッピング部門(小売りショッピング施設)で首位に輝きました。

日本を訪れる外国人のうち、9割近くを占めるのがアジア系の人々であり、量販店などでお菓子買いに勤しんでいるのは大概彼らでしょう。しかしだからといって、欧米人がお菓子を買わないわけではありません。ロシア人は日本のお菓子をよく買い、明確な理由はわかりませんが、抹茶系なら何でも人気があるようです。また、日本のチョコレートは質が高いと感じており、商品名でいうと、アルフォートやROYCEの人気が特に高く、ロシア人はこれらを日本の代表的なお菓子として捉えています。日本ではネット通販でロシアのチョコレートの人気が上昇していますが、一方で、ロシア人は日本製の方が美味しいと思っているらしく、味の違いを双方がそれぞれ評価し合っているのだとすれば、これは大変興味深いことではないでしょうか。

さて、少子化やグローバル化の影響で、弊社が主力としている不動産賃貸業も、今後ますます国境を超えた展開を見据えていかなければなりません。流れに乗り遅れることなど決してないよう、業界の動向には十分注意を払って参ります。

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