来年30周年を迎える日本アイスランド協会(小生は理事)の総会を兼ねたクリスマスパーティーが、高輪のアイスランド大使館で行われました。
アイスランドは北海道よりやや大きな北大西洋上にあり、首都はレイキャビック、人口は35万人程の共和制島国国家です。白夜、オーロラや火山など観光資源が豊富で、小生も2017年夏に訪問し、ヨハネソン大統領にもお会いしたことがあります。
その国の日本大使(女性)が会の冒頭で挨拶され、その中で小国ながらリーマンショックの痛手から脱出して、今はアイスランドの一人当たりのGDPは世界6位で、約74,000USドルまで回復したと自慢げにおっしゃっていました。その構成比の50%近くが情報通信、金融、不動産サービスなどの三次産業とのことで、特に金融の伸びが着目されているようです。それに比べて同じ島国なれど、日本は26位の39,303USドルとなんとも情けない状況にあります。特に金融はマイナス金利以降さらに厳しくなってきています。
それを、もろに被っているのが金融機関ではないでしょうか。
日銀の大規模な金融緩和により、貸出金利は下がる一方です。10年物国債の利回りがマイナス圏で推移して、時たま0になっても、またマイナスに逆戻りで金融機関の余資運用(預証)は困難を極めています。
また預貸金利差も圧縮され、金融機関はどこもコスト削減を迫られているようです。
金融機関もいま、この状況からの脱出を計っているところだと思います。
大使のお話の後、協会の総会が終了すると隣の少し広めのお部屋に移動します。ここからはクリスマスパーティーとなり、アイスランド料理が次々に運び込まれます。日本同様海洋国らしく海の幸の料理が多いようです。
皆で(総勢100人足らず)飲んで騒いで、最後はオークションと、持ち寄ったプレゼント交換でお開きとなりましたが、小生の準備したプレゼントの数倍はするだろうと思われるビックプレゼントをくじで引き当て、正にえび鯛で帰り道はウキウキ、JRをやめて、荷物もあったので、すぐにタクシーに乗ってしまいました。
オークションで落札した絵
さて、金融機関にある個人口座数は12億とも13億とも云われています。単純計算で1人10口座以上は持っていることになります。以前は「口座だけでも開設を……」と勧誘されたものでした。
しかし現在、金融機関のそれらの管理コスト(データー管理、印紙代、本人確認等)は一口座あたり年2~3,000円程かかるとのことです。
また、その20%は不稼働口座となっているらしいのです。そうすると、さすがに金融機関の方でも管理手数料を請求したくなるのは少し理解できます。
それでは仮に管理手数料で1%取られるのと個人預金がマイナス金利となり1%取られるのでは、同じ1%のコスト負担にしても、どちらがましかと消費者に聞くと、まだマイナス金利の方が、口座手数料より抵抗感が少ないようです。
どちらにしても、先日の報道では大手メガバンクが不稼働口座から保管手数料をとる検討に入ったとのことです。
となれば他の金融機関も「待ってました!」とばかり、追随するのではないでしょうか。
こうなってくると、今迄出るに出られなかった預貯金(約900兆円)からの脱出が、流行している脱出ゲームのように流行する可能性もあります。……かと云って、お金の一番大切な役目「保全」が効く場所への脱出でなければなりません。置いて安心、また目減り分をテナント料のシェアーで補填される「お金第3の置場i-Bond」はある意味、意に叶った場所ではないでしょうか。
本日のボンドランチ
アイスランド大使館で出された料理