2025.04.07社長ブログ

信じたからと言って

週木曜日の午後4時過ぎのことです。
上野池之端で仕事を終え、帰りかけた時には、まだ煙霧のような冷たい雨が降っていて傘が必要でした。ショートカットで地下鉄丸の内線「本郷三丁目」へ向かうため、中国料理東天紅の脇道から、無縁坂を登り始めた頃には、幸い雨も上がり、傘はもう必要なさそうです。

左折して、春日通りへ出る手前に旧岩崎邸の広い庭園があります。
中には入れないので金網越しですが、桜木がところどころにあり、観る人も誰もいないのに精一杯少し淋し気げに咲いていました。目を正面にやると、あれは湯島天神のお社でしょうか、春日通りへ出れば、紛れようもありませんでした。
鳥居近くまでくると、こちらは受験祈願で先日までは、大勢の人で多忙を極めたであろう神社の境内は、ひと仕事終わったかのように今はひっそりとしています。

翌日は晴れたのですが、風が強く冷たく日向は暖かくとも、物陰に入ればまだまだ、冬物上衣は手放せません。雨上がりの日中は絶好のお花見日和だと思われます。しかしこんな日は花粉も極めて多く飛散していそうで、オフィスで仕事をしていた方が安心で快適です。
週末の土曜日も雨こそ降りませんでしたが曇天で、菜種梅雨はまだ続いているようです。
昨日は午後から雨の予報でしたので、午前中に近くのさくら公園にマスクをし、目薬をさして、少しは気にかかっていた花を見に行きましたが、いつもなら桜の木を囲み花の下で、車座になって近隣の人たちで賑わう公園も、昼近くには雨が少しパラついたこともあり、閑散としています。それでも晴れたらとの思いからか、席は確保しているようです。
予報に反して昼過ぎから日射しもあり、席を確保していた人達はきっと喜んで楽しんだことでしょう。
何でもそうですが、天気予報を100%信じたからと言って、必ずしもそうなるとは限りません。むしろ、そうならなかった時のことを、しっかり考えておくべきかもしれません。

今、天候ばかりのためではなく、トランプ関税で花見どころの気分ではない方もいらっしゃると思います。
4日(金曜日)の米株式市場でダウは前日比2231ドル安の3万8,314ドルで引けました。1日の下げ幅では史上3番目の大きさとなったと報道されています。日経平均株価も33,780円で、34,000円割れとなりました。
そして米国発の株安は世界中に伝播して、世界同時株安になり、歯止めがかからないようです。米政権の相互関税に中国が報復関税で対抗し、他の国々も対抗措置を講じるようです。貿易戦争の様相を呈してきました。
また、今朝は、さらに2,000円以上下げています。

本日も、小生のブログにアクセス頂きまして、有難うございます。

まるで、約100年前の1929年10月24日(暗黒の木曜日)、ニューヨーク証券取引所で起きた株価大暴落が、世界に伝播してやがて第二次世界大戦になったことに、あまりにも酷似しているので、気になるところです。その時も保護主義、関税競争に走り、今と酷似した状況となっています。

また、経済ばかりでなく、中国も台湾周辺で強烈な軍事演習をつい先日まで行いました。そして「中国有事の時は日本が最前線に」とピート・ヘグセス米国防長官は言っています。トランプさんがこんな調子だと、本当に台湾有事が勃発したら、今の日米安全保障条約で、米国は、日本を本当に護ってくれるのでしょうか。

石破総理自身が国難と言っています。いろいろな報道を見聞していますと、今回のトランプさんの、相互関税問題は単なるディールではなさそうです。
もしかすると、戦後米国との間で締結し、培ってきた様々な条約や関係も再構築することになるのかもしれません。
天気予報と同じで、過剰に信じたからと言って、裏目が出たら、文句の持って行き処がありません。日本の今回の相互関税24%も政府、経済界ともに日本は特別扱いと思っていたのではないでしょうか。

日本の食料自給率は、カロリーベースで約40%、生産額ベースで58%となっています。これは先進国中、最低水準で、現在高値となっている常食のお米ぐらいは、自給率を上げておかないと、「いざ鎌倉」が効かないのでは?

           

           本日のボンドランチ
        美味しいと信じたからと言って……
            責任は我に有り

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